ゲーム「パルワールド」の開発、運営を手がけるポケットペアは9月19日、任天堂とポケモンから特許権の侵害に関する訴訟を提起されたことを受けて、声明を発表。現時点において訴状を受領していないこと、任天堂とポケモンの主張や侵害したとする特許権の内容などについて確認できていないことから、パルワールドの運営や提供において、中断や変更の予定はないという。また、訴状を受領次第、必要な対応を行うともしている。
パルワールドは、広大な世界で不思議な生物「パル」を集め、戦闘や建築、農業を行なわせたり、工場で労働させたりするマルチ対応のモンスター育成オープンワールドサバイバルクラフトゲーム。2024年1月にリリースされ、発売から約1カ月で総プレイヤー数2500万人を突破。
さらに同年7月には、ソニー・ミュージックエンタテインメントならびにグループ会社のアニプレックスとともに、パルワールドの国内外におけるライセンス事業を推進を目的としたジョイントベンチャー「株式会社パルワールドエンタテインメント」の設立に合意したことも発表。SMEならびにアニプレックスを起点として、ソニーグループとの連携も図り、パルワールドの新たな展開を推し進めていく方針も示していた。
任天堂とポケモンは9月19日に、共同でポケットペアに対する特許権の侵害訴訟を東京地方裁判所に提起したことを発表。パルワールドが複数の特許権を侵害しているとし、侵害行為の差止ならびに損害賠償を求めるものとしている。
ポケットペアの声明では、同社が東京を拠点とする小規模なインディーゲーム開発会社であることや、目標は常に楽しいゲームを作り続けることとしており、「今回の訴訟により、ゲーム開発以外の問題に多くの時間を割かざるを得ない可能性がある状況は非常に残念」としつつ、ファンのためやインディーゲーム開発者が自由な発想を妨げられ萎縮することがないよう最善を尽くすとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」