Googleは米国時間7月22日、「Chrome」ブラウザーでサードパーティーのCookieを廃止する計画を撤回し、新たな仕組みを導入すると発表した。
ユーザーが十分な情報を得た上で、ウェブ閲覧の設定を選択し、その選択をいつでも変更できるようにする。この新たな仕組みについては規制当局と協議中で、実際に導入する際には業界とも連携していくという。
同社は2020年1月、Chromeのプライバシー保護を強化する手段として、サードパーティーCookieを2年以内に段階的に廃止すると発表した。その後、度重なる延期を経て、2024年1月にはごく一部のユーザーを対象にテストを開始していた。
一方、サードパーティーCookieに代わって、広告ターゲティングとプライバシー保護を両立させるための「プライバシーサンドボックス」の取り組みも進めてきた。初期段階のテストでは、プライバシーサンドボックスAPIによる一定の効果を確認できたものの、移行には多くの関係者による多大な作業が必要であり、パブリッシャーや広告主などへの影響もともなう。今回の決定はこれを踏まえたものだ。
プライバシーサンドボックスAPIの提供は今後も継続し、改良を重ねていくという。また、シークレットモードにおける「IP保護」機能など、新たなプライバシー管理機能も導入する計画だ。
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