Pudu Robotics(PUDU)は7月1日、ネコ型配膳ロボット「BellaBot」の次世代モデルとなる「BellaBot Pro」を発表した。
BellaBotは2019年に発売し、グローバルブランドではPizzaHut、KFC、ウォルマート、日本国内ではすかいらーくグループなどで導入されている。
BellaBot Proは従来モデルの姿形に加え、販促に使える18.5インチのディスプレイをボディに組み込むほか、トレイ上の料理を認識できるAI、客のジェスチャーを検出できるフロントカメラ、トレイ上の魚眼カメラとライトなどを新たに搭載する。
特にトレイ上の魚眼カメラとライトは、客が料理を受け取るとタスクが完了したことを自動で認識できるため、受け取り後に客がボタン操作をする必要がなくなり、従来モデルよりも配膳にかかるプロセスを効率化できるという。
また、レーザーとビジョンの融合により、マーカー不要でより簡単にマッピング設定ができるため、最大30メートルの高い天井や、最大20万平方メートルの広いエリアでも使用できるようになったほか、マッピング設定に要する時間を平均75%短縮。ほか、3台のRGBDカメラ、1台のレーザー光センサーに加え、新たに搭載する2台のフロントビューカメラによって全方位を認識できるため、安全性が向上したという。さらに、地面を投影するライトで接近を警告できるようになったほか、安定性を向上させるためサスペンションを改良した。
BellaBot Proは米国や欧州などではすでに販売されており、日本での販売開始時期は現在調整中だ。販売に先立ち、7月3~4日の2日間、神戸国際展示場にて開催の「FOOD WAVE 2024 KOBE」のリテールメディアゾーンに登場する予定だという。
日本の飲食店では、グランドメニューのリニューアルや期間限定メニューの実施が頻繁にあり、メニュー表の作成や取り換えに多くのコストがかかっている。BellaBot Proは、人手不足の解決、業務効率化だけでなく、新たに搭載するディスプレイにメニューやクーポンなどを表示することで、こうしたコストの削減や販売促進にも寄与できるという。
PUDUでCEOを務める張涛氏は、「私たちはあらゆる業界において、自動化とロボット導入の転換点にいる。PUDUは、人間の生産と生活の効率を向上させるロボットの開発を目指しており、BellaBot ProのAIおよびマーケティング機能は、PUDUだけでなく、ロボット業界全体にとっても大きな前進だ」とコメントしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」