飲食店向けのDXサービスを提供しているトレタと、ロボット技術の導入と活用を支援しているDFA Roboticsは5月11日、共同で「次世代外食DXプロジェクト」を展開すると発表した。まずは「トレタO/X」の店内モバイルオーダーとDFA Roboticsが提供する配膳ロボットを連携させる取り組みからスタートし、顧客体験の改善や現場スタッフの負担軽減を目指す。
トレタO/Xは、専用のPOSと決済機能を内蔵し、注文から会計までを一つのスマホで完結できる店内モバイルオーダーサービス。またDFA Roboticsは、国内大手レストランチェーンを中心に全国2300店舗の飲食店へ3250台のネコ型配膳ロボット「Bella Bot」などを導入し、各地のサポート拠点にてアフターサポートの体制構築などを行っている。
本プロジェクトの活用例として、両社はフードコートや横丁などのマルチオーダー業態を挙げる。顧客は席を確保したら自身のスマホでテーブルのQRコードを読み取り、料理の注文と決済、また料理の配膳と食べ終えた食器の下膳までを完了できる。各店舗カウンターでの商品注文、受け取り、食べ終わった食器の返却は不要となり、フードコートのようなカジュアルな業態でも、フルサービスレストランと同様の体験が可能になるという。またファミリーレストランや居酒屋などに代表されるフルサービス型レストランでも、店内モバイルオーダーと配膳ロボットの組み合わせによって現場オペレーションをスムーズにし、人手不足によるサービス品質低下を緩和できるとしている。
さらに本プロジェクトでは、配膳ロボットの稼働データから、顧客のオーダー傾向やピーク時の混雑状況、注文から配膳までにかかる時間などを把握できる。これにより、効果的なリソース配分やオペレーション設計、マーケティング戦略、顧客に寄り添った接客などを実現し、店舗力の強化が期待できるという。従来はこの水準でのDX化には多額のIT投資が必要だったが、本プロジェクトでは一店舗からでも導入が可能。
両社は今後も協力体制を強化しながら、外食産業のDX化に取り組んでいくとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス