PFUは6月27日、高性能コンパクトキーボードHappy Hacking Keyboard(HHKB)のキートップに石川県の輪島塗工房「大徹八井漆器工房」による輪島塗を施した、オーダーメイドの特別仕様を販売する「Re:japanプロジェクト」を開始した。クラウドファンディングMakuakeを通じて購入できる。期間は9月6日18時30分まで。
輪島塗(漆)は、高級万年筆のボディにも使われる実績を持ち、抗菌性・吸湿性・耐久性といった特徴を兼ね備える。キーボードのキートップにも最適なコーティング技術という。今回提供するキートップは、金粉を塗したこだわりの精製漆で何層にも塗り重ね、上品な質感と深みのある色合いが楽しめるという。
漆がのりにくいPBT樹脂のキートップに、金粉を振ることで均等に漆をぬれる技術を編み出した。
輪島塗工房の復興を目的としており、決済手数料を除き全額を「大徹八井漆器工房」に寄付し、工房の復興に活用してもらう方針だ。
HHKBは2006年に、大徹八井漆器工房の協力を得て、キートップに輪島塗を施した「HHKB Professional HG Japan」(52万円)を商品化した。日本の伝統工芸とITの融合として大きな反響があったという。
その大徹八井漆器工房が1月の能登半島地震で壊滅的な被害を受けたことから、支援のためにRe:japanプロジェクトを立ち上げた。現在は、少しずつ立て直し活動が始まっているものの、震災前の状況とは言えない状態という。プロジェクト名Re:japanには、HHKB漆塗モデルの「復刻」(reconstruction)や、輪島塗(japan)の「復興・復活」(reprint・revival)という意味が込められている。
本プロジェクトでは、「黒漆のHHKBキートップ(60キー)+HHKB本体」(税込132万円、各2個)、「溜塗のEscキーとControlキーのセット」(税込3万9600円、50個)、「溜塗のEscキー」(税込1万9800円、100個)がラインアップする。
HHKBは、HHKB Professional HYBRID Type-S 英語配列/墨とHHKB Studio 英語配列/墨がラインアップする。EscキーとControlキーはHHKB Professionalシリーズ専用で、HHKB Studioには装着できない。
PFU エバンジェリストの松本秀樹氏は「世界最高峰のコーティング技術に付加価値を感じていただけるのではないか。価値の高い商品を提供し、被災した工房とHHKBのユーザーを結びつけてWin-Winの関係にしたい」と説明した。
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