「あなたは何のために働いていますか?」この問いにさっと答えられる人は、どれくらいいるのだろうか。現代の日本社会において、働く意欲の低下が大きな問題となっている。「働かないニッポン」は、そうした日本の労働環境の実態に切り込んだ1冊である。
著者で健康社会学者の河合薫氏は、さまざまな研究結果をもとに日本人の働く意欲が失われている背景を多角的に分析している。その根底にある構造上の問題は、日本企業に根付いてきた「日本的マゾヒズム」や「ジジイの壁」だという。
こういった状況を打破するためのキーワードは「有意味感」である。有意味感をもてるようになれば、自らの幸せにつながり、半径3メートルの世界にいる人々をも巻き込んで、よりよい「働く環境」を作り出せるという。
「日々仕事をこなしているだけで、そこに意味を見出せない」「部下のモチベーション管理に悩んでいる」。こうした悩みを抱えるビジネスパーソンに、本書は救いの手を差し伸べてくれる。働き方の現状を見つめ直し、より幸せに働くためにはどうしたらいいのか? その実践的なアドバイスが詰まっているのだ。一読すれば視界が開けて、より自分らしい仕事のあり方を模索しようとエンパワーされるはずだ。
今回ご紹介した「働かないニッポン」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。
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