ソニーグループは4月2日、自律型エンタテインメントロボット「aibo」を医療機関に無償提供する「aibo医療機関支援プロジェクト」において、医療・ヘルスケア領域における貢献や活用に関する調査結果を公開した。
aibo医療機関支援プロジェクトは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けている入院患者のストレス軽減や癒しを目的として、aibo100台を全国の医療機関に3年間無償提供する取り組み。2021年から2024年3月末まで実施していた。
同社が設立した「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」をきっかけとして、患者の「願い」をかなえ、前向きに生きていく力・治療に向かう勇気を引き出すエムスリーのプロジェクト「CaNoW」との協業により実現したものとなる。同取り組みにおいては、aiboの提供だけでなく、フォローアップも行い、定期的にインタビュー調査を実施していたという。
その結果、aiboの「医療・ヘルスケア領域における貢献や活用の可能性」について、90%(「とても感じる」と「やや感じる」の合計)がポジティブに感じたという調査結果が得られた。また、回答からはリハビリへの貢献、活用についても可能性が示されたという。
また医療機関からは、「長期入院の患者さんの笑顔や会話が増えた。職員の癒しにもなっている」「aiboによって医師のメンタルケアができ、周りのスタッフも気持ち良く仕事ができるようになった」「子どもが採血や点滴投与時に、泣き叫ぶことなく落ち着いてケアを受けることができる」といったコメントも寄せられたという。
同調査から得られた結果をもとに、同社とエムスリーは、今後も協力して先端技術を活用することによる医療現場での課題解決や価値創出を目指すという。なお、同プロジェクトを通じたaiboの無償提供は2024年3月末に終了。aiboの継続活用を希望する医療機関に対しては、aibo本体を無償で譲渡するという。
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