高砂熱学工業とArent、BIMを中核としたSaaSプラットフォーム「PLANETS」を共同開発

 高砂熱学工業とArentは3月22日、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を中核とした9つのSaaSプロダクトが連携するプラットフォーム「PLANETS」(プラネッツ)を開発し、一部運用を開始したと発表した。

左から、高砂熱学工業 取締役CDXO 常務執行役員 横手敏一氏、代表取締役社長 小島和人氏、Arent 代表取締役社長 鴨林広軌氏
左から、高砂熱学工業 取締役CDXO 常務執行役員 横手敏一氏、代表取締役社長 小島和人氏、Arent 代表取締役社長 鴨林広軌氏

 PLANETSは、設計、施工、運用管理まで、建設業における一連の業務プロセスを統合し、BIMを中核とした9つのSaaSプロダクトが連携するプラットフォーム。BIMによって建物をデータ化し、そのデータを蓄積することで、一元管理を超えて業務プロセス全体をデジタル化できるという。

9つのSaaSプロダクトが連携
9つのSaaSプロダクトが連携

 SaaSプロダクトは、「設計自動化システム」「見積支援システム」「見積・原価管理システム」「引合システム」「施工図自動作成システム」「工程管理システム」「進捗管理システム」「品質管理システム」「運用管理システム」の9つ。

 Arentで代表取締役社長を務める鴨林広軌氏によると、複数のSaaSを連携させることで、これまではベテランのスタッフが現場で行っていた進捗管理や品質管理を、一部リモートでも行えるようになるという。さらに、これまで紙や人づてで伝えていたため消えてしまっていたノウハウを、システム上でも蓄積できるようになる。「構想に1年、開発に2年、計3年かかってバージョン1をリリースした。すでに現場からいくつか改善提案が来ており、今後もアジャイル開発でスピーディーに成長させていく」と、鴨林氏は述べた。



 高砂熱学工業で代表取締役社長を務める小島和人氏は、本システムの開発背景として、建設業界の担い手不足や、2024年4月に始まる時間外労働の上限規制といった課題を挙げる。さらに、BIMを中核とした業務プロセスを確立することで、空調設備などの運営データの収集と分析を進め、建物で発生するエネルギー量とCO2排出量を低減できるとした。

 小島氏は、「目指すのは3割以上の業務効率化。各業務に関わるパートナー企業の働き方や、生産性向上にも貢献していきたい」と展望を語った。

プレスリリース

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