野原グループは11月20日、「2024年問題が建設産業にもたらした『変わるきっかけ』と未来の『建設』」と題した説明会を開催した。
野原グループは、「建設DXで、社会を変えていく」ことを目的に、BIM(ビルディングインフォメーションモデリング)設計、製造、施工支援プラットフォーム「BuildApp」を展開。説明会では、芝浦工業大学で教授を務める蟹澤宏剛氏が登壇し、2024年問題に代表される建設業界の課題について語った。
蟹澤氏によると、現在大工職人の4割が60歳以上であり、働き手の減少、高齢化は加速している。手作業でやっていたものを工場で組み立てられるようにするなど、木造住宅の生産革命によってこれまではなんとか均衡を保ってきたが、それも限界に近づいているという。2035年には2020年と比べて職人の数が半分になってしまうなど、状況は深刻であるとした。
また、発注者の立場が強く、計画に無理があっても工期厳守となってしまっている現在の建設業の形態や、待ち時間や移動時間など、作業以外の無駄な時間が多く発生していることも大きな課題だという。海外の建設現場も同様の課題を抱えており、工期の短縮に努めているほか、イギリスなどではCO2排出量の制限が日本よりも厳しいとした。
野原グループでグループCDOを務める山崎芳治氏は、建設業界の課題として、若手の担い手不足、働き方改革、ダンピングや非専門的な建設者、産業廃棄物やCO2、低生産性や低利益性の5点を上げる。そしてこれらの課題解決に向けて、BIMの活用が必要であると述べた。
同社が展開するBuildAppは、建設情報のハブ連携によってデータをつなぎ、施主や設計事務所から総合建設会社、建材メーカーなど、関係者が効率的に業務を進められるシステムと人的サービスを提供するという。
一方、山崎氏はBuildAppの現場実証を通じて感じたこととして、「ゼネコンは施工プロセスの分断がまだ続いており、先行工事店はBIMに対する気後れがまだある。建材メーカーも、頭では必要性を理解しているものの、生産体制の検討はこれから」と、BIM活用の課題を語った。
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