レノボ、ノートPC「ThinkPad」2024年国内モデル--フラッグシップ「X1」の「マルチモードPC」等14シリーズ

 レノボ・ジャパンは3月26日、「ThinkPad」ブランドの最新ラインアップを発表した。コラボレーション体験とアクセシビリティ、サステナビリティへの対応を強化し、同日から14シリーズを順次発売する。

(左から)レノボ・ジャパン PC・スマートデバイス事業本部 企画本部 製品企画部 マネージャー 元嶋亮太氏、レノボ・ジャパン 大和研究所 ThinkPad Platform Development #2 マネージャー 米田雅春氏
(左から)レノボ・ジャパン PC・スマートデバイス事業本部 企画本部 製品企画部 マネージャー 元嶋亮太氏、レノボ・ジャパン 大和研究所 ThinkPad Platform Development #2 マネージャー 米田雅春氏
  1. フラッグシップ「ThinkPad X1」から2シリーズ--14型ノートと「マルチモード」
  2. 薄型軽量、モビリティ特化の「ThinkPad X」シリーズから3シリーズ
  3. 「ThinkPad T」シリーズから4シリーズ、「ThinkPad L」シリーズから5シリーズ
  4. 14シリーズ共通でPC利用体験など強化--サステナビリティへの関心増も考慮

フラッグシップ「ThinkPad X1」から2シリーズ--14型ノートと「マルチモード」

 「ThinkPad X1」シリーズとしては、4辺狭額縁化の薄型・軽量ボディに高いパフォーマンスを凝縮した14型ノートPC「ThinkPad X1 Carbon Gen 12」と、回転型を採用し、「ノート」「テント」「スタンド」「タブレット」の4つのスタイルで使える“マルチモード”PC「ThinkPad X1 2-in-1 Gen 9」をラインアップする。

 ハイブリッドワーク向けのフラッグシップモデルという位置づけで、販売価格(以降、価格は全て税込)はX1 Carbon Gen 12が33万3300円から、ThinkPad X1 2-in-1 Gen 9が37万1800円から。

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 いずれも、最高レベルのオンライン会議体験の実現に寄与する4K 800万画素 MIPIカメラを選択可能。クリックパッドを大型化させつつ、従来の4倍にトラッキング性能を高めてタッチ操作の追従性に優れた「感圧クリックパッド」も選択できる。

 なお、ThinkPad X1 Carbonでは、天板フレーム部分にリサイクルカーボンファイバー含有素材を採用。堅固性を保ちつつ、サステナビリティへの取り組みを強化したとしている。

「ThinkPad X1 Carbon Gen 12」
「ThinkPad X1 Carbon Gen 12」
「ThinkPad X1 2-in-1 Gen 9」
「ThinkPad X1 2-in-1 Gen 9」

薄型軽量、モビリティ特化の「ThinkPad X」シリーズから3シリーズ

 モビリティに特化した「ThinkPad X」シリーズとしては、「ThinkPad X13」シリーズとして、13.3型ディスプレイを採用した「ThinkPad X13 Gen 5」、回転型マルチモード 2in1の「ThinkPad X13 2-in-1 Gen 5」をラインアップする。

 CPUにインテルの「Core Ultra プロセッサー」を搭載し、両製品ともに500万画素カメラを標準搭載。カメラやマイクの設定に直感的にアクセス可能な「TrackPoint Quick Menu」に新たに対応するほか、高速通信規格「5G」にも対応する。

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 また、「ThinkPad X12」シリーズとして、キーボード部分を取り外し可能で、用途に応じてタブレット・ノートPCとして柔軟に運用できる「ThinkPad X12 Detachable Gen 2」を用意する。

 ディスプレイのアスペクト比にタブレット時にも使いやすい3対2を採用し、側面にペンを装着可能。リサイクルマグネシウムや再生材含有率の高い再生材含有プラスチックの採用など、再生由来素材の採用を大幅に拡大し、サステナビリティへの対応を強化したという。

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 販売価格は、ThinkPad X13 Gen 5、ThinkPad X13 2-in-1 Gen 5がともに29万9200円から。ThinkPad X12 Detachable Gen 2は後日公開するとしている。

「ThinkPad T」シリーズから4シリーズ、「ThinkPad L」シリーズから5シリーズ

 「ThinkPad T」シリーズとしては、58Whrのバッテリー容量と携帯性を両立した「ThinkPad T14s Gen 5」、有線LANポート(RJ-45)を搭載して高い拡張性を備えた「ThinkPad T14 Gen 5」、16型大画面ディスプレイを採用した「ThinkPad T16 Gen 3」の3機種を用意する。

 全機種でディスプレイ上部の突起の部分にカメラ、マイクなどのコミュニケーションに関する機能を詰め込んだ「コミュニケーションバーデザイン」を採用しつつ、4辺を狭額縁化。高画質な500万画素カメラも標準搭載する。

 部品交換や修理が容易に行えるようリペアラビリティも改善。ThinkPad T14s Gen 5とThinkPad T16 Gen 3の大容量バッテリーモデルでは、ユーザー自身でバッテリー交換ができる機構を新たに採用している。

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 販売価格は、ThinkPad T14s Gen 5が27万6100円から、ThinkPad T14 Gen 5が24万6400円から、ThinkPad T16 Gen 3が27万8300円から。

 スタンダードモデルの「ThinkPad L」シリーズでは、13.3型ラップトップ「ThinkPad L13 Gen 5」、13.3型回転型マルチモード 2in1「ThinkPad L13 2-in-1 Gen 5」、14型ラップトップ「ThinkPad L14 Gen 5」、16型ラップトップ「ThinkPad L16 Gen 1」の4機種をラインアップする。

 いずれもアスペクト比16対10のディスプレイを採用。なお、ThinkPad L14 Gen 5とThinkPad L16 Gen 1は、インテルのCore Ultra プロセッサーと、AMDの「Ryzen 7035 シリーズ・モバイルプロセッサー」搭載の2シリーズを展開する。

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 販売価格は、ThinkPad L13 Gen 5が24万2000円から、ThinkPad L13 2-in-1 Gen 5が25万8500円から。ThinkPad L14 Gen 5とThinkPad L16 Gen 1は22万8800円から。

14シリーズ共通でPC利用体験など強化--サステナビリティへの関心増も考慮

 今回発表したThinkPadの新製品は、創るためのツールとしてのPC利用体験を磨き上げつつ、ビジネスのインフラとして定着しつつあるオンライン会議での体験を高めるカメラ機能の強化、サステナビリティの観点での新機軸など、数多くのイノベーションを盛り込んだという。

 PC利用体験では、キーボードのアクセシビリティ強化の観点から製品の一部キーに「ポジションバー」を追加。ボリューム・エンター・ファンクションといった主要なキーに突起をつけ、触れれば位置や機能を理解できるようになった。

 また、シリーズ横断でアスペクト比16対10の4辺狭額縁ディスプレイに移行し、背面排気デザインの採用を拡大。カメラ機能ではThinkPad TシリーズとThinkPad Xシリーズで500万画素のカメラを標準搭載するなど、コラボレーション体験を強化している。

 サステナビリティ観点では、メンテナンス性の改善、環境負荷軽減の両輪での強化を設計段階から組み込んだという。修理のしやすさにこだわったThinkPadのコンセプトはそのままに、ThinkPad T14 Gen 5とThinkPad T16 Gen 3の大容量バッテリーモデルにおいて、ユーザーが任意のタイミングでバッテリー交換可能な設計を実装。ユーザーで交換可能な内部インターフェイスへのラベル表示なども実施し、メンテナンス性を改善している。

 また、ThinkPad X1 Carbon Gen 12の天板フレーム部分に新たにリサイクルカーボンファイバーを含有するなど、筐体と内部部品の両面で再生由来素材の使用を強化し、環境負荷の軽減を図っている。

 レノボ・ジャパン PC・スマートデバイス事業本部 企画本部 製品企画部 マネージャー 元嶋亮太氏は、「サステナビリティの観点を調達の要求事項に入れる顧客が増えた。調達部門だけの話ではなく、IT部門、CIOなどが関心を持っている。PCは働き方を支える一丁目一番地の存在。働く環境が変われば、その分だけPCも変わる必要がある。とはいえ、ThinkPadは1992年から(開始し)、2024年で32年になる。『オフィスから、仕事を解放するために』というコンセプトは変わらず実現していく」とし、新たな14シリーズに共通して込めた思いを語った。

発表製品の位置づけ。ThinkPad L14 Gen 5とThinkPad L16 Gen 1はインテル、AMDモデルがある
発表製品の位置づけ。ThinkPad L14 Gen 5とThinkPad L16 Gen 1はインテル、AMDモデルがある
プレスリリース

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