パナソニック エレクトリックワークス社は3月7日、マイクロLEDを活用した次世代照明器具の技術開発をしたと発表した。光源に日亜化学の開発した「μPLS」(マイクロPLS)を使い、光の形状や個数を変え、自由な照明デザインを実現する。
照明器具のLED化により、瞬時点灯、消灯のほか、多彩な色演出ができるようになり、ライトアップやプロジェクションマッピングなどのライティング演出や、サイネージなどと連携したさまざまな照明演出が実施されている。今回開発した次世代照明器具は、1台の器具で複数の対象物を照らしたり、スマートフォンやタブレットなどの操作端末を使って、自由に複雑な光をコントロールしたりできる機能を持つ。
光源は、日亜化学の開発したμPLSで、1万6384個の微細なLEDを実装している。一つ一つをパナソニックの照明制御技術で高速に制御でき、個々のLEDの光を照射面に投影し、これまでにない光のデザインが可能だ。
操作端末の画面は、キャンバスのようなスペースと、光の形状や動かし方を選ぶボタン類で構成され、直感的に操作できるとのこと。ユーザーの操作に光が即座に反応するよう、通信データの圧縮と器具内部の信号処理高速化技術を用いることで、操作のストレスを低減する。
光源から出た光のうち、不要な光を内部の映像素子で除去して映像を作り出すプロジェクターに比べ、マイクロLED光源は必要な部分だけLEDを点灯させ、それ以外のLEDは消灯できるため、点灯パターンに応じた最小限の電力消費ですむとのこと。光源部分での発熱を小さく抑え、点灯するLEDにより大きな電力を供給して、局所的に照度を高められるとしている。
今後センサーやAIを組み合わせた光のパターンの自動最適化やサービス提供も検討し、2025年以降の製品化を目指す。
プレスリリースCNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果