LIXILは3月6日、INAXブランドのフラッグシップモデルとなる、全自動洗浄タンクレストイレ「SATIS X」を発表した。6月3日から、全国で発売を開始する。
SATIS Xは、こびりつくと落ちにくい目に見える汚れと、微生物やハウスダストなどの目に見えない汚れの両方を自動で落とす。目に見える汚れは、水を3方向に分けてムラなく行きわたらせることで便器の内側の汚れを洗い流す「極みトリプル水流」、目に見えない汚れは、1日1回泡で便器を洗浄する「泡クリーン」で洗浄。泡クリーンは専用アプリやリモコンで、開始する時刻を任意に設定することも可能だ。また、使用後にノズルとノズルシャッターを水で洗い流す「ノズルオートクリーニング」「シャッタークリーニング」も搭載する。
カラーバリエーションはノーブルグレー、ノーブルブラック、ノーブルトープ、ピュアホワイトの4色展開で、背面を照らす「ほのかライト」も追加。また、従来のSATISシリーズの機能である「ビデ専用ノズル」「泡クッション」「お掃除リフトアップ」なども搭載する。
LIXIL常務役員 LIXIL Water Technology Japanトイレ空間事業部事業部長の水谷優孝氏によると、開発の背景には、現代人の悩みである「家事ストレス」があったという。「トイレ掃除は言わずもがな、嫌いな家事の定番。LIXILが行った家事に関する調査でも、トイレ掃除はお風呂掃除に次ぐ面倒な家事として認識されている。トイレ掃除の負荷を軽減し、ユーザーにとってのゆとりある暮らしを目指した」と、水谷氏はコメントした。
また、LIXIL執行役専務 LIXIL Water Technology Japan担当の大西博之氏は、シャワートイレの海外での事業機会について言及。シャワートイレはまだ海外で一般的ではないが、コロナ禍を経て健康や衛生への意識が高まったことにより、普及は加速しているとした。特に中国では急速に市場が成長しており、2022年には江蘇省蘇州市にシャワートイレの新工場を設立、同拠点に開発組織を配置した。「日本事業とLIXIL Internationalの水回りにおける要素技術開発の一部機能を統合し、日本のコア技術を世界に広めていく体制を構築した。日本から中国、アジア、そして世界へ、日本のトイレ文化を広げていきたい」と、大西氏は語った。
SATIS Xは49万7000円(税別)から。SATISシリーズは今後、「SATIS G」「SATIS S」と合わせた3タイプを展開していくという。
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