「アイマス ミリオンライブ!」10thライブツアーAct-4で見た“39人が彩った10年間の集大成” - (page 4)

 ライブパートが再開され、まずは「Dance in the Light」(駒形さん、戸田さん、山口さん、斉藤さん)。「ミリシタ」の「プラチナスタートラスト~Crazy for DANCE!~」のイベント楽曲であり、ミリオンスターズのオリメンが揃って(※水瀬伊織役の釘宮理恵さんを加えた5人が歌唱メンバー)ライブ初披露。サイバーライクでスピード感あふれる楽曲で、「X」が輝く映像を背景にキレのあるダンスパフォーマンスも交えながらクールに決めていた。

「Dance in the Light」(DAY2)
「Dance in the Light」(DAY2)

 ソロパートは、まず小岩井さんによる「鳥籠スクリプチュア」で、スタンドマイクを前に独特で魅惑の世界を作り出しつつ、曲中における“天空騎士団七の誓い”はプロデューサーさんも唱和する形でしっかりと言い切っていた。南さんの「瑠璃色金魚と花菖蒲」では、疾走感のある和風ロックサウンドの曲調で、とどまるところを知らないポテンシャルを感じさせるように、場を制圧するかのごとく圧巻の歌声でプロデューサーさんの熱狂を誘うものに。

 村川さんによる「Up!10sion♪Pleeeeeeeeease!」は、亜利沙特有ともいえるハイテンションかつコール&レスポンスが熱い楽曲。村川さんがけん引するかのようにプロデューサーさんたちのテンションを高めっていった。その熱気のまま、夏川さんは「Happy Darling」を披露。アップテンポでかわいらしさ全開といった曲調のなかで、杏奈最初のソロ曲として10年にわたってさまざまな場所で響かせ続けたコール&レスポンス「応援ください!」「応援するよー!」も、ひときわ大きいと感じさせるものとなっていた。

 暗転ののち、ステージにひとりずつスポットライトがあたり口上を述べると、4人のメンバーとセリフで察したのか大歓声に包まれ、最後に木戸さんがユニット名である「Clover」を口にすると歓喜の声があがる。ここで歌われたのは「Clover Days」(麻倉さん、上田さん、雨宮さん、木戸さん)。コミック「アイドルマスター ミリオンライブ! Blooming Clover」発のユニットであり楽曲。コミック内でのエモーショナルなストーリーと、それに楽曲で紐付く楽曲でプロデューサーさんの評判も高かったが、リリース(※2019年6月発売のコミックス第5巻限定版のオリジナルCDに収録)以来、ライブでの披露がなく、待ち望む声も多かった。それが約5年弱の時を経て、オリメンが揃った形での初披露が実現した。

 スクリーンに映し出された、青空が流れゆく映像がイメージされるようなさわやかで爽快感あふれる、青春を感じさせるアップテンポな曲。そのなかで4人が終始笑顔で声を重ねて歌い続ける。コミックをイメージするような形でメンバーと歌詞をメインスクリーンに表示させたり、クローバーの形をしたライトや、メンバーを映し出す演出もあれば、作中のライブでもあったような4人にスポットライトがあたる演出も目を引くもの。何より、明るい曲にもかかわらず涙腺を強く刺激するもので、泣き顔で、それでも笑顔で聴き入ってしまうステージに。第5巻限定版のカバーイラストにもあるような、4人が満面の笑顔で拳を突き出すラストのポーズも決まっていた。

「Clover Days」(DAY2)
「Clover Days」(DAY2)

 ここで、「Team8th」による「REFRAIN REL@TION」(山崎さん、田所さん、Machicoさん、南さん、香里さん)に。アニメのクライマックスでも印象的な楽曲であり、ミリオンスターズの“これから”、そして未来を感じさせるもの。間奏での5人によるセリフも心にジーンとくるものだった。

「REFRAIN REL@TION」(DAY2)
「REFRAIN REL@TION」(DAY2)

 MCパートでは、山口さんの提案で最終ブロックに向けた声だしとしてコール&レスポンスを行えば、村川さんのときも「Up!10sion Pleeeeeeeeease!」のコール&レスポンスを実施。ほかにも小岩井さんが10thライブツアー全通できたことを喜んでいたり、夏川さんはうさ耳を付けて「Happy Darling」を歌う夢がかなったことなどを語る。さらに「Clover Days」については、登壇していた木戸さんと麻倉さんがついに歌えたことの喜びを爆発させ、コミックスの作者である稲山覚也先生へのアピールを行ったり、冒頭の口上は木戸さんの要望で実現したというエピソードも披露していた。

MCパート(DAY2)
MCパート(DAY2)

 ついに千秋楽の最終ブロックに突入。まず歌われたのはユニット「閃光☆HANABI団」による「BORN ON DREAM! ~HANABI☆NIGHT~」(大関さん、駒形さん、上田さん、渡部優衣さん、浜崎さん)。夏祭りのやぐらと花火が打ち上がる映像を背景に、ユニット衣装をまとって千秋楽というお祭りをさらに熱く盛り上げるようにパフォーマンス。プロデューサーさんのコールも強く響いていた。

「BORN ON DREAM! ~HANABI☆NIGHT~」(DAY2)
「BORN ON DREAM! ~HANABI☆NIGHT~」(DAY2)

 これに続いて披露されたのは「深層マーメイド」(田所さん、Machicoさん)。激しさも感じさせるシンフォニックロックを2人が熱唱。どこか3rdライブツアー幕張公演で2人が歌った「アライブファクター」の光景も頭によぎるような、炎は赤よりも青が熱いと言わんばかりの青に彩られたステージで、共演とも競演とも言える歌声にプロデューサーさんも熱狂した。

「深層マーメイド」(DAY2)
「深層マーメイド」(DAY2)

 MTSシリーズのSHADE OF SPADE楽曲「ESPADA」(小笠原さん、原嶋さん、郁原さん、末柄さん、近藤さん、斉藤さん、南さん)では、スクリーンにスペードや剣が映し出され、派手なライトやレーザー演出もあるなかで、ロックソングをクールでかっこよさに全振りしたような、バチバチに決めていくようなステージに。

「ESPADA」(DAY2)
「ESPADA」(DAY2)

 さらに熱気を高めるように披露されたのは「俠気乱舞」(田村さん、稲川さん、浜崎さん、渡部恵子さん、愛美さん)。“任侠”をテーマに投票企画によって生まれた「TA02」の楽曲。披露される機会は相応にあるなかでも、オリメンでは2017年3月の4thライブ以来のこと。約7年の月日を経て増した表現力の高さをもって、和風ロックソングを熱く歌う。圧倒するぐらいの迫力もさることながら、4人が控えて渡部恵子さんが中央に立ち歌う姿は“魅梨音組のお嬢”をほうふつとさせ、興奮する光景にもなっていた。

 印象的なイントロから、ユニット「クレシェンドブルー」による「Shooting Stars」(田所さん、麻倉さん、小笠原さん、雨宮さん、平山さん)もここで歌われる。2014年9月にリリースされた「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY 03」の楽曲で、これまでもさまざまなメンバーで歌われ続けてきたが、念願のオリメン5人揃っての披露が実現。それぞれの個性を歌声でぶつけあうような、それでいてユニットの確かな絆を感じさせるパフォーマンスを見せていた。

「Shooting Stars」(DAY2)
「Shooting Stars」(DAY2)

 「ミリシタ」5周年記念曲である「夢にかけるRainbow」(種田さん、郁原さん、山口さん、愛美さん、南さん)は、5人で披露。南さんを中心にして、それぞれが力強く踏み出していくことを示すように歌う。レインボーカラーで彩られるステージやレーザーの演出も、踏み出した先の輝きを伝える光景にも思えた。

「夢にかけるRainbow」(DAY2)
「夢にかけるRainbow」(DAY2)

 ソロ曲パートもここで最後となり、ミリオンスターズの中心的な存在の3人が披露することに。まずはMachicoさんによる「恋のLesson初級編」。翼の最初のソロ曲であり、ポップで王道アイドル感のある楽曲。おなじみのコールを受けつつ、原点とも言える楽曲を、培ってきた表現力を存分に発揮したようなかわいらしさを持ってパフォーマンス。続いた田所さんは、こちらも静香最初のソロ曲である「Precious Grain」を披露。展開初期から歌い続け魅了してきた圧巻の歌声は健在。そして今だからこその安定感と自信に満ちた表情でのパフォーマンスで、確かな成長を示すようなステージだった。

 ソロ曲のトリを務めたのは山崎さんで、歌ったのは「未来飛行」。「いくよーーー!」の叫びから始まったこの曲ではフルサイズでの披露に。ミリオンスターズのセンターとしての存在感を示すステージで、間奏で口にしたプロデューサーさんへの出会いの感謝の言葉は、どのタイミングでもミリオンライブ!に触れたプロデューサーさんがグッくるものに。終盤ではメンバーも登場してミリオンスターズとしての感謝も伝えるような光景となっていた。

 そのまま本編の区切りとなる楽曲として「UNION!!」が披露。“ひとりも手放さない”ことを歌う曲を、この公演で歌うことそのものが念願でもあり特別と感じさせるもので、壮観な光景と重なる歌声、そしてプロデューサーさんのコールが感動的なシーンとなって目の前に広がるものとなっていた。

「UNION!!」(DAY2)
「UNION!!」(DAY2)

 DAY1と同様にアンコールを求める声を経て、青羽美咲がスクリーンに登場しての最新情報が告知。なかでも11thライブや、待望の「HOTCHPOTCH FESTIV@L!! 2」の開催決定には、大歓声が巻き起こっていた。

 アンコールというよりも、10thライブツアーのクライマックスとして、まずはリ・プロローグ・Xをまとっての「Crossing!」。改めて壮観と言えるステージであり、あらゆる人たちの思いが詰まった場所で、新たな時代の幕開けを示す曲を歌う光景は、感慨深さを覚えるものに。

「Crossing!」(DAY2)
「Crossing!」(DAY2)

 最後にメンバーを代表して田所さんと山崎さんが挨拶。支えてくれる仲間やスタッフへの感謝をはじめ、セットリストも含めて尋常じゃないほどの思いをもってこのライブにかけてきたこと、絶対に39人で立つという強い思いがあったことなどを語りつつ、山崎さんが39人で立てたことを喜ぶと、メンバーも一様に喜びの声をあげ、プロデューサーさんも大きな拍手を送り、歓喜に包まれていた。

MCパート(DAY2)
MCパート(DAY2)

 そしてラストナンバーは、ミリオンライブ!始まりの曲である「Thank You!」。幾多の場面で“ありがとう”を伝え続け、そしてお互いに伝え合ってきたこの曲も、39人いるステージから伝えられるのは格別であり、胸が熱くなるもの。10年間で築き上げられてきたメンバー同士の仲の良さ、そしてプロデューサーさんとの絆も感じさせるような光景がステージ上で展開され、最後はお互いに高らかな声で「ありがとう!」を伝え合ってフィナーレに。

 感動的なライブというなかで、最後に残った山崎さん、田所さん、Machicoさんの3人が改めて感謝のメッセージを送りつつ、3人でハートマークを作ろうとするものの一発で決まらず笑いを誘うなど、最後の最後までミリオンライブ!らしさが詰め込まれた10thライブツアーは終演となった。

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