CNET Japanの編集記者が気になる話題などを紹介していく連載「編集記者のアンテナ」。主にゲームなどのエンターテインメント領域を取材している佐藤が担当。今回は11月4日と5日に、福岡県北九州市の西日本総合展示場 新館にて行われた、「アイドルマスター ミリオンライブ!」(ミリオンライブ!)をテーマとしたライブイベント「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 10thLIVE TOUR Act-3 R@ISE THE DREAM!!!」の模様をお届けする。
「ミリオンライブ!」は、「アイドルマスター」シリーズのひとつとしてモバイルゲームを基点に多方面で展開。本公演は、「ミリオンライブ!」から登場しているアイドル(キャラクター)の声を担当しているキャスト陣「ミリオンスターズ」によるライブイベント。2023年2月に10周年を迎えたことを記念し、10thライブでは4都市をめぐるツアーとして行われている。
すでに「Act-1」と「Act-2」は実施され、それぞれミリオンライブ!を振り返る公演内容として開催。今回のAct-3は“アニメ”をコンセプトとし、劇場先行上映を経て、掲載時ではTV放送が行われているアニメ「アイドルマスター ミリオンライブ!」にちなんだ楽曲や関連曲などが披露された。
【※本稿では、アニメ「ミリオンライブ!」の内容について、掲載時にTV未放送の部分も含めて言及(ネタバレ)している箇所があります。閲覧には十分ご注意ください】
会場には多くの“プロデューサーさん”(※アイドルマスターシリーズのファンのこと)が集まり、パフォーマンスに対してコールや声援を送っていた。さらに国内のみならず、海外に向けたオンラインでの中継配信も実施。コメントでも盛り上がりを見せていた。
出演したのは、山崎はるかさん(春日未来役)、田所あずささん(最上静香役)、Machicoさん(伊吹翼役)、平山笑美さん(北上麗花役)、香里有佐さん(桜守歌織役)、大関英里さん(佐竹美奈子役)、愛美さん(ジュリア役)、南早紀さん(白石紬役)、渡部恵子さん(周防桃子役)、駒形友梨さん(高山紗代子役)、小岩井ことりさん(天空橋朋花役)、原嶋あかりさん(中谷育役)、野村香菜子さん(二階堂千鶴役)、小笠原早紀さん(野々原茜役)、髙橋ミナミさん(馬場このみ役)、浜崎奈々さん(福田のり子役)、阿部里果さん(真壁瑞希役)、桐谷蝶々さん(宮尾美也役)、山口立花子さん(百瀬莉緒役)、木戸衣吹さん(矢吹可奈役)、渡部優衣さん(横山奈緒役)、中村温姫さん(ロコ役)。加えて、アニメ「ミリオンライブ!」プロデューサー役の中村源太さんもMC・進行役として登場。両日とも約3時間にわたってのライブが展開された。
DAY1開演時、事前に出演告知のなかった中村源太さんがサプライズの形で姿を見せると、場内は大歓声。注意事項などを伝えつつ、力強く熱のこもった開演宣言で、さらに場内の熱気を高めていく。
オープニング映像でもアニメ「ミリオンライブ!」に準拠したキャラクタービジュアルが映し出されるなかで出演者紹介が行われ、ライブがスタート。その1曲目はアニメのオープニングテーマである「Rat A Tat!!!」。作中でもアイドルたちが着用している衣装「スターティング・ブルーム」を着用したメンバー22人がステージに登場し、歌詞にあわせて扉を叩くような振り付けも交えながら、プロデューサーさんからのコールを受けたり一緒に歌いながらのパフォーマンスを行った。
歌い終わると自己紹介をしつつ、「ミリオンライブ!」のアニメ化をプロデューサーさんと喜び合ったり、アニメがコンセプトのライブであることを説明しつつ、次の楽曲へ。
最初のブロックでは、イントロが流れた段階でざわつきが起き、そして歌われたのが「ToP!!!!!!!!!!!!!」(山崎さん、田所さん)。ミリオンスターズが所属する765プロダクションで、先輩にあたる「765PRO ALLSTARS」(765AS)の楽曲であり、アニメのなかでは765ASのライブステージを未来と静香が見て、そして未来がアイドルを目指すきっかけとして描かれている。そのステージを見ていた2人が歌うという光景に加え、スクリーンには夜の公園を映し出し、未来が静香へ手をさしのべるシーンも再現し、序盤からグッとくるステージに。
続いては「We Have A Dream(Long Intro Ver.)」(小笠原さん、中村温姫さん、原嶋さん、木戸さん、浜崎さん、南さん、香里さん)。アニメのなかでは“原っぱライブ”と呼んでいた、765プロライブシアタープレイベントで披露した楽曲。765ASのカバーで、アイドルとしての自分たちを紹介する内容でもあり、アニメのミリオンスターズにマッチしたもの。アップテンポで紡がれる楽曲を軽快に歌い、アニメとは異なるメンバーで歌う新鮮さも感じさせるものだった。
アニメではユニットを結成し、順次デビューすることになるのだが、そのユニット楽曲をライブ初披露。その先陣を切ったのは「MILLIONSTARS Team1st」の「Star Impression(Long Intro Ver.)」(大関さん、小岩井さん)。青色に染まるステージやレーザーの光、リリックビデオさながらの歌詞演出のなか、疾走感あふれる楽曲を熱唱。1stユニットの存在感を示していた。
次のイントロが流れ、さらにざわつきが起きるなかで歌われたのは「CHANGE!!!!」(小笠原さん、原嶋さん、木戸さん、髙橋さん、桐谷さん、浜崎さん、平山さん、愛美さん)。ここまでは「ミリオンライブ!」のアニメ内で歌われた楽曲で構成されていたが、アニメ「アイドルマスター」の2ndオープニングテーマが歌われるという展開に大歓声。一段と大きいコールも響き渡っていた。
ここでMCパートとして中村源太さんが登場。進行役を務める挨拶はしたものの、その後のメンバーを交えたトークでは、誰の目から見ても明らかに感激しきった状態で、何度もタオルで目頭を押さえる場面も。またトークのなかでは、ライブコンセプトの“アニメ”は「ミリオンライブ!」だけではなく、アニメの「アイドルマスター」や劇場版「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」も含めたアニメであり、先輩である765ASの楽曲も歌っていくことを示唆する話題も飛び出していた。
ライブが再開され、まずは「MILLIONSTARS Team2nd」が「海風とカスタネット(Long Intro Ver.)」(浜崎さん、阿部さん、山口さん)を披露。海に砂浜、やしの木が描かれた映像を背景に、カスタネットを叩くような振り付けを交えつつ、清涼感たっぷりに常夏気分が味わえるステージとなっていた。
さらに「MILLIONSTARS Team4th」が続き、歌われたのは「Catch my feeling(Long Intro Ver.)」(中村温姫さん、渡部優衣さん、野村さん、髙橋さん、渡部恵子さん)。ビル群の映像を背景に、オシャレで大人の雰囲気漂うような楽曲を、それぞれのアイドルが持つ魅力や特徴的な歌声をもって披露していた。
ここからは765ASのカバーが続き、まずは菊地真のソロ曲「迷走Mind」(Machicoさん、大関さん、小岩井さん、木戸さん、愛美さん)。イントロが流れた段階から歓声が沸きかがるなか、後のトークで“キメキメなメンバー”と触れられていた5人が、クールで疾走感にあふれる楽曲をかっこよさ全開のパフォーマンスで魅了していく。
さらに如月千早のソロ曲「arcadia」(田所さん、浜崎さん、阿部さん、山口さん、平山さん)では、田所さんの歌い出しで楽曲を察したプロデューサーさんのどよめきがすさまじいものに。多人数で歌唱することによる声の厚み、そして個々が持つボーカルの力で圧倒するステージとなり、歌い終わったあとも興奮冷めやらぬ状態が伝わるほどのものだった。
「ミリオンライブ!」の楽曲に戻り、「チョー↑元気Show☆アイドルch@ng!」(小笠原さん、中村温姫さん、駒形さん、原嶋さん、渡部優衣さん、野村さん、髙橋さん、桐谷さん、渡部恵子さん)が披露。松田亜利沙のソロ曲ではあるがここでは不在というなかで、亜利沙が属するTeam4thと、Team5thのメンバーも加わってのカバーに。ハイテンションソングを歌い進めるなかで、プロデューサーさんたちとのコール&レスポンスも響きわたっていた。
MCパートでは、ここまでの楽曲で興奮気味なことが伝わるような中村源太さんの進行で、楽曲の感想がそれぞれに語られつつ、ライブも中盤へ。まずは香里さんによる歌織のソロ曲「ハミングバード」で再開。落ち着いた雰囲気のなかで、歌織の持つ暖かさや芯の強さを伸びやかな歌声で表現し魅了するものに。
「MILLIONSTARS Team5th」による「バトンタッチ」(小笠原さん、駒形さん、原嶋さん、桐谷さん)では、間奏での“バトンタッチ”をするような振り付けも交えつつ、ポップな曲調で“仲間”や“繋がり”を示す楽曲に、気持ちを込めた歌声で伝え、心が暖かくなるステージとなっていた。
「Sentimental Venus」(渡部優衣さん、阿部さん、山口さん)は、2013年に発売されたミリオンライブ!の初期CDシリーズのひとつ「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 05」収録曲であり、これまでもさまざまな場面で歌われてきた人気曲ではあるが、オリジナルメンバーのひとりである阿部さんはここまでライブで歌う機会がなく、10年越しのライブ初歌唱がついに実現。後のトークでも、同じくオリジナルメンバーのひとりである山口さんと喜びを分かち合っていた。
765AS内のユニット「竜宮小町」の楽曲「SMOKY THRILL」(山崎さん、田所さん、Machicoさん)は、アニメでも中心的な存在である3人がカバー。ポップななかでもセクシーさを醸し出す楽曲を軽快に歌いつつ、間奏ではプロデューサーさんのウェーブを促すなど、盛り上げを図っていた。
さらに萩原雪歩のソロ曲「ALRIGHT*」(駒形さん、渡部優衣さん、桐谷さん、阿部さん、南さん)では、冒頭に南さんが渾身の「いえーい!」を叫び、アニメ「アイドルマスター」でのシーンを再現。雪歩と同じ年齢の17歳アイドルを演じるメンバーがステージに立ち、ポップな曲調のなかでもそれぞれが持ち味を発揮するパフォーマンスで魅了していた。
感想が語られるたびに感激する中村源太さんを交えたMCパートを経て、ライブも終盤。その中村源太さんと山崎さんが、プロデューサーと未来としての掛け合いがあったのちに、「Are you ready?」の声とともに歌われたのは「READY!!」(山崎さん、大関さん、中村温姫さん、駒形さん、小岩井さん、野村さん、山口さん、渡部恵子さん)。アニメ「アイドルマスター」のオープニングテーマで、765ASを代表する楽曲をカバーし、さらに熱気を高めていく。
星井美希のソロ曲「マリオネットの心」(Machicoさん、平山さん、愛美さん)では、「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 06」で、美希を含む4人で歌った「Marionetteは眠らない」のつながりを感じるメンバーと楽曲でのカバーに。歌の実力派3人による歌唱力の高さが存分に発揮された、圧巻のステージとなっていた。
これを受けての、南さんによる紬のソロ曲「瑠璃色金魚と花菖蒲」も圧巻と言えるステージに。幻想的で金魚がイメージされるスクリーン演出を背景に、りりしい表情で放たれる気合いの入った歌声、そして会場に響き渡るロングトーンと、耳を引きつけてはなさいパフォーマンスを見せていた。
765ASのバラードナンバーである「my song」(田所さん、大関さん、小岩井さん、野村さん、髙橋さん、渡部恵子さん、香里さん)も披露。階段に腰掛けるメンバーもいるなかで、心に直接届くようなまっすぐで暖かな歌声が、涙腺を刺激し穏やかな気持ちにさせてくれるステージに。
「MILLIONSTARS Team7th」の「トワラー」(木戸さん、平山さん、愛美さん)では、“繋がり”を示す楽曲を、愛美さん自らアコースティックギターを手にして演奏するなかで、木戸さんと平山さんがプロデューサーさんと一緒に手を振りながら歌うシーンも見られていた。
そして本編の一区切りとなる楽曲として、「MILLIONSTARS Team8th」の5人による「REFRAIN REL@TION」(山崎さん、田所さん、Machicoさん、南さん、香里さん&ミリオンスターズ)が歌われる。シンフォニックな曲調のなかで、765プロライブ劇場(シアター)とミリオンスターズのことを示すような楽曲を力強く歌う。山崎さんによる未来としてのメッセージとともに、ミリオンスターズがそろって登場し歌唱に参加。感動的なステージとなっていた。
アンコールの声が響くなかで、スクリーンにはアニメでのプロデューサーが姿を見せ、業務連絡と題した告知映像が上映。その後、プロデューサーからの呼びかけに応えてメンバーが再登場し、ここで歌われたのは「Thank You!(Long Intro Ver.)」。「ミリオンライブ!」始まりの楽曲でもあるこの曲を、プロデューサーさんのコールを受けて歌い、終盤でも盛り上げていく。
メンバーそれぞれが終わりの挨拶として、DAY1の感想やDAY2に向けた意気込みを語る。そしてラストナンバーとしてメンバーが口にした曲名は、劇場版「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」のテーマソングである「M@STERPIECE」。劇場版にはミリオンスターズのメンバーも一部登場しており、765ASとの繋がりを感じさせるもの。曲名がコールされたときにはひときわ大きい歓声があがり、そのなかでメンバーたちはステージを自由に動きながら充実感に満ちた表情で歌って締めくくる。そしてスクリーンにはアニメのプロデューサーが映し出され、会場のプロデューサーさんにエールを送ってDAY2へと繋げた。
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