大きな期待を集めているAppleの拡張現実(AR)ヘッドセット「Vision Pro」の米国における発売日まで1カ月を切り、この新製品の予約注文方法に関する情報が明らかになり始めている。
初期の予測では、Vision Proは発売時の販売台数がかなり限定されるとのことなので、入手したい人はおそらく、予約注文が開始されたら直ちに行動しなければならない。しかし、その手続きは直ちには完了しないものになりそうだ。
Appleユーザーである場合は、予約注文するためにいくつかの複雑な手順を踏む必要がある。Appleユーザーでない場合は、購入できるチャンスは皆無かもしれない。
Appleによると、Vision Proを注文する際には、「iPhone」または「iPad」で「Face ID」を使って顔をスキャンする必要があるという。これはヘッドバンドなどのサイズを判断するのに役立つ。これには、1月11日にリリースされた「Apple Store」アプリの最新版が必要だ。
Appleはなぜこのような手続きを導入しているのか。フィット感を確認するために顔をスキャンするというと、有用な処理のように聞こえるが、予約注文が予想どおりに競争率の高いものになるとすれば、その処理を行う数秒間、あるいは数分間が重要になってくる。それは単に、この製品を購入して高額で転売することをもくろむ、転売屋に対抗するための措置である可能性は高いと筆者は思う。つまり、Appleユーザーでない人が今回初めてAppleエコシステムに入ってくることを、実質的に不可能にしている。
Appleユーザーでない人が、友人のスマートフォンを使用して予約注文することは可能なのだろうか。それは不明だが、この手続きがApple IDに密接に紐づけられていることを考えると、その処理は控えめに言っても複雑になりそうだ。
また、この製品はメガネをかけずに装着するように設計されているため、メガネの処方箋を予約注文時に用意しておく必要がある。AppleはZEISSと提携して、大半の処方箋に対応する、同製品固有のオプティカルインサートレンズを開発したという。予約注文手続きの中で、このレンズが必要かどうかを尋ねられる。必要な場合は、眼科専門医からの期限が切れていない有効な処方箋をアップロードしなければならない。
価格は、シンプルな度付きレンズ「ZEISS Optical Inserts — Readers」が99ドル(約1万4000円)、処方箋が必要な「ZEISS Optical Inserts — Prescription」が149ドル(約2万1500円)。
予約注文受付は、米国時間1月19日に開始される。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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