「iPhone 15」の発売からまだ数カ月しか経っていないが、早くもAppleの次期スマートフォンに関するうわさが流れ始めている。順当にいけば「iPhone 16」ということになるだろう。
最新のうわさによると、Appleの折りたたみ式「iPhone」は、(本当に登場するとしても)まだしばらく待たされることになるようだ。GoogleやOPPO、OnePlus、サムスンなど、主要なスマートフォンメーカーは、ほぼ全社が独自の折りたたみスマホを発表しているが、Appleは「iPhone Flip」なり「iPhone Fold」なりを果たして投入するかどうか、例によって黙して語らない。
その一方で、iPhone 16の機能については少しずつうわさが届いている。電力効率に優れた新しいディスプレイ、画面の大型化、ズームレンズの進化のほか、大方の予想どおり、生成人工知能(AI)を使った一連の新機能の登場も挙がっている。
とはいえ、iPhone 16はおそらくまだ10カ月ほど先の話であり、2024年秋の発表イベントまで何も確証はない。それでも、聞こえてくるこれらのうわさから、次期iPhoneがどうなりそうか、おぼろげながら輪郭くらいはつかめそうだ。折りたたみ式iPhoneは、今のところお預けということになる。
iPhone 16について、特に有望そうなうわさをまとめてみた。
iPhoneの「Pro」シリーズに関しては、6.1インチの「iPhone 12 Pro」と6.7インチの「iPhone 12 Pro Max」を発表した2020年以来、同じ2系統のサイズが続いてきた。だが、iPhone 16ではProシリーズで画面が大型化するという予測がある。
ディスプレイ業界の専門家Ross Young氏による2023年前半の予想では、iPhone 16のProモデルでは、「iPhone 16 Pro」が6.3インチ、「iPhone 16 Pro Max」が6.9インチと、それぞれ画面が大型化するということだった。このうわさは、その後BloombergのMark Gurman氏によっても裏付けられており、Gurman氏はiPhone 16のProモデルが「対角線でコンマ数インチ」ほど大型化すると語っていた。
一方、iPhone 16と「iPhone 16 Plus」はそれぞれ6.1インチ、6.7インチのままになると考えられている。大型化に関する予想が正確だとすると、AppleはProモデルと通常モデルとの差別化をさらに一歩進めることになる。
Googleの「Pixel 8」で最も目立ったセールスポイントは、AIによる便利機能の強化だった。Appleが同じ方向に進んだとしても、驚くには当たらないだろう。Gurman氏のニュースレター「Power On」によると、「iOS 18」では生成AI技術が導入され、「『Siri』でも『メッセージ』アプリでも、質問処理と文章のオートコンプリートの機能が向上するはず」だという。
The Informationの9月の報道によると、Appleは生成AIの中核である大規模言語モデル(LLM)を使ってSiriをさらにスマートにする予定だという。この機能は、2024年の「iOS」アップデートでリリースされる見込みだと同記事は報じている。
iPhone 16のディスプレイについて予想されているもう1つの変更点が、電力効率の向上だ。THE ELECによると、Samsung DisplayがApple専用の「M14」という新しい素材群を開発しており、この新技術はiPhoneの2024年モデルで登場するという。M14は、現在使われている青色蛍光体に代わる青色りん光技術で、Proモデルで使われている現行のLTPO(低温多結晶酸化物)より電力効率の高いディスプレイを実現できる。
iPhone 16 ProとPro Maxには、5倍の望遠レンズが搭載される可能性がある。AppleアナリストのMing Chi Kuo氏によると、2024年モデルではPro MaxだけでなくProモデルにも「テトラプリズム」レンズが搭載されるという。2023年モデルでは、「iPhone 15 Pro」に12メガピクセル3倍光学ズーム、「iPhone 15 Pro Max」にはフルフレームのカメラで120mm相当の12メガピクセル5倍光学ズームが採用された。
このうわさが本当だとすると、設計上の大きな転換点ということになる。iPhone 15 Pro Maxで5倍望遠レンズを採用したことを発表したとき、iPhone 15 Proにこのレンズが搭載されなかった理由は本体のサイズ差のためだとAppleは説明していたからだ。
過去2年続いた慣例から一転して、iPhone 16では全モデル共通で、次世代のApple製チップセットである「A18」が搭載されるという。MacRumorsがHaitong International SecuritiesのマネージングダイレクターJeff Pu氏の発言内容を引用したところによると、全4モデルでA18シリーズを採用するが、Proモデルでは「A18 Pro」、標準モデルでは通常のA18になる見込みだという。
現行モデルのiPhone 15と「iPhone 15 Plus」に搭載されている「A16 Bionic」は、2022年の「iPhone 14 Pro/Pro Max」で初めて採用されたプロセッサーだ。一方、15 Proと15 Pro Maxには「A17 Pro」プロセッサーが搭載されている。Pu氏は、A18チップは台湾積体電路製造(TSMC)の最新の3ナノメートルプロセスで製造されることになるだろう、と述べている。
Appleはほぼ毎年、iPhoneの発表イベントを9月に開催しているので、iPhone 16でもこのスケジュールは変わらないとみられる。新型iPhoneの発売はそれからまもなく、通例は翌週の金曜となる。モデルごとに発売時期をずらすこともあり、特にデザインやサイズが一新されるときにはその傾向がある。それを考えると、iPhone 16シリーズも複数の日にまたがって発売される可能性はありそうだ。
Appleの発表イベントは、火曜日か水曜日に開催されることが多い。iPhone 15のときは米国時間9月12日の火曜日、iPhone 14は9月7日の水曜日、「iPhone 13」は9月14日の火曜日だった。発売日は、発表イベントの1週間半ほど後になるのが通例だ。つまり、発売は9月第3週の金曜日になる。iPhone 13のときは、事前予約の開始が9月17日、販売開始が24日だった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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