Meta Platformsの仮想現実(VR)ヘッドセット「Meta Quest」が好調な売り上げを記録したサイバーウィークが終わったばかりの米国時間12月5日、同社はMeta Quest向けソフトウェアの新たなアップデート「Meta Quest v60」を発表した。このアップデートには、3つの新しい仮想空間、プロファイルのアップデート、境界線の改善、「Meta Quest Pro」のパフォーマンス向上が含まれる。だが一方で、Meta Questでスマートフォンの通知を表示する機能は削除された。
Metaによると、Quest Proはv60アップデートでさらに強化され、CPU性能が最大34%、GPU性能が最大19%向上し、よりスムーズな体験が得られるという。これにより、複合現実(MR)アプリケーションで操作に対する反応が速くなり、遅延や不安定な動きが減り、より滑らかな体験が可能になる。
Metaはブログ記事で、これを機に開発者はより複雑で強力なアプリを作成できるようになると説明している。
Quest Proを持っていなくても問題はない。v60アップデートの対象となるのは、「Meta Quest 3」「Meta Quest 2」、Meta Quest Proなど、すべてのMeta Questヘッドセットだ。Meta Quest v60には、選択できるHorizonホーム環境が3種類追加された。
Horizonホーム機能については、ヘッドセットを装着すると最初に表示される仮想現実(VR)空間と考えるといい。手軽にこの空間をバーチャルな自宅にできる。ユーザーはここで、コンテンツを視聴したり、ほかの人とマルチプレイヤーゲームをプレイしたりできる。
新環境として追加されたのは、カウボーイがテーマの「Blue Hill Gold Mine」、奇妙なファンタジーがテーマの「Storybook」、静穏と自然がテーマの「Lakeside Peak」だ。
Meta Quest v60では、VRヘッドセットがさらに賢くなり、境界線の設定を部屋ごとに記憶する。つまり、ヘッドセットが境界線のデータをクラウドサーバー上に保存できるようになるため、部屋を移動するたびに境界線を設定し直す必要がなくなる。
この機能を利用するには、境界線を設定するときにMeta Questヘッドセットがユーザーの物理的空間のマッピングに利用するデータ点のセット、いわゆるポイントクラウド(点群)データをMetaと共有することに同意しなければならない。「プライバシー設定」にアクセスすれば、いつでもこのデータ共有を停止してデータを削除できる。
Meta Quest v60で削除されるのは、Meta Questヘッドセットにスマートフォンの通知を表示する機能だ。この機能は「iOS」「Android」向けに2021年に導入されたばかりだが、Metaは削除の理由について一切説明していない。
Metaのブログこの記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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