Googleの「Pixel 8 Pro」のユーザーには、「AI Core」アップデートという形で、一足早くクリスマスが来そうだ。このアップデートは、Pixel 8 Proのスマート機能(カメラの「消しゴムマジック」「ボケ補正」や「Googleアシスタント」など)を支える、同端末の人工知能(AI)性能に特化している。もちろん、AIが搭載されているのはカメラと音声アシスタントだけではない。
AI Coreアプリは、バックグラウンドサービスとして実行しながらAI機能を提供する。AIによる最終目標は、テキストや画像を生成する機能をすべてのPixel端末に提供することで、AI Coreアプリは、その実現に向けた一歩だ。当然ながら、今回の最初のアップデートによって直ちに、所有しているPixelスマホでAI画像が生成できるようになるわけではない。それを行うには、1台のスマートフォンが提供できる以上の処理能力が必要だ。しかし、ゆくゆくはGoogleの莫大なクラウド処理能力にアクセスすることによって、これが実現されることになるだろう(その可能性はかなり高い)。
GoogleはAI Coreについて詳細を明らかにしておらず、「Google Play」ストアで公開されている同アプリには次のような説明が記載されているだけだ。
AI CoreはAndroid全体の機能を強化し、アプリに最新のAIモデルを提供する。
しかし、掲載されている画像からは以下のような説明も読み取れる。
AI機能は、最新の基盤モデルを使用し、デバイス上で直接実行される。これらの機能をスマートに保つため、デバイスはAIモデルを自動で更新し、AI Coreはこれらの更新を管理しながら、他のアプリにAI機能を提供する。
この説明から、AI Coreは基盤モデルの更新を続けながら、デバイス上のアプリにAI機能を提供する役割を担っていると推測できる。
今回のアップデートで、消しゴムマジックなどの機能はさらに速くなるだけでなく賢くなるとみられる。それに加えて、AIに依存するアプリが最新の「基盤モデル」にアクセスできるようになる。この基盤モデルには、以下の3つがある。
今回の初めてのAI CoreアップデートによってPixelスマートフォンは、これらのモデルの最新版(と、使用するハードウェアとインストール済みソフトウェアに対する新しいAI機能)にアクセスできるようになる。
今回のAI Coreアップデートのリリース日程は、現時点では明らかにされていない。筆者が自分のPixel 8 Proを確認したところ、まだアップデートは来ていなかった。同アップデートはまず、Pixel 8 Proのみを対象にリリースされる予定だが、今後ほかのPixelデバイスにも展開されるだろう。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス