マイクロソフト、AIで「Teams」を強化へ--「背後に映る部屋の美化」などが可能に

Lance Whitney (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 矢倉美登里 長谷睦 (ガリレオ)2023年11月16日 11時29分

 Microsoftは米国時間11月14日、開催中の「Ignite 2023」カンファレンスで、同社のビデオ会議プラットフォーム「Teams」について、人工知能(AI)を活用した一連の機能強化を発表した。

 これらの強化点の1つは、「Decorate your background」(背景の装飾)と呼ばれる機能だ。これは、AIが生成するエフェクトを適用して、ビデオ会議中に背後に映り込む、現実世界の部屋の様子をきれいに整えることができるというもの。この機能は、「Teams Premium」ライセンスユーザー向けに、2024年初頭に提供される予定だ。

AIで背景に映る部屋をきれいにする様子
提供:Microsoft

 AIを活用したもう1つのオプションとしては、ユーザーの話し方を学習してバックグラウンドノイズから声を分離する機能も発表された。シンプルに「Voice isolation」(音声分離)と呼ばれるこの機能は、ユーザーの声を認識して背後に聞こえるほかの人の声やノイズを抑え、ユーザーの言葉がもっと明瞭に伝わるようにする。こちらも2024年初めに、「Teams Phone(Teams電話)」およびTeamsの会議向けに提供を開始する。

 また「Copilot」によってさまざまな機能が強化された。例えば、事前に有効に設定しておくことで、Copilotはリアルタイムでオンライン会議のメモを取り、それを参加者全員に共有する。特定の人の発言だけを拾うこともできる。この機能は「Microsoft 365 Copilot」ライセンスユーザー向けに、2024年初頭に提供予定だ。

 会議の記録を残したくない場合でも、Copilotは役に立つ。やり取りの内容を保存することなく、Copilotを利用できるようになる。そのように設定した場合、会議の内容も、オンライン会議中に生じた疑問点についてCopilotに質問した際のやり取りも記録されない。この機能は、Microsoft 365 Copilotで提供されている。

 また、TeamsのチャットやチャネルにはCopilotを用いた入力ボックスが設けられ、言いたいことがうまく表現できないユーザーが、メッセージを書いたりブラッシュアップしたりするのを補佐する。この機能もMicrosoft 365 Copilotで提供されている。

 「Microsoft Whiteboard」では、Copilotが会議中の話し合いの要点を自動的に視覚化し、保存して全参加者と共有する。この機能はMicrosoft 365 Copilotで2024年初頭に提供予定だ。

 会議を欠席した人や議論を見直したい人のために、Copilotによるインテリジェントな振り返り機能も追加される。会議の内容についてCopilotに質問し、回答を得られるという。この機能は、Microsoft 365 CopilotおよびTeams Premiumで2023年内に提供予定だ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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