UPDATE Apple出身者らが創業した新興企業Humaneは米国時間11月9日、同社初の消費者向け製品「Ai Pin」を発表した。
基本的にAi Pinはウェアラブルなプロジェクターであり、超広角RGBカメラで写真を撮ったり、テキストメッセージや電子メールを送ったり、「ChatGPT」に似た機能によって質問に答えたりできる。Humaneには、OpenAIの最高経営責任者(CEO)であるSam Altman氏やMicrosoftなどが出資している。Ai PinはOpenAIとMicrosoftのAIモデルで動作する。
ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチなど、他のウェアラブルと同じく、Ai Pinはカジュアルで日常的なアクセサリーとなることを想定したものだ。しかし、コンパクトな姿から想像されるほど軽量ではない。シャツに留めておくにはマグネット式のバッテリーパックが必要で、重さは合わせて約55gだ。
共同創業者の1人であるImran Chaudhri氏はWiredに対し、特にペースメーカーを使用している人は、磁気干渉の可能性について医師に相談するべきだと語っている。Wiredのインタビューで同氏は、自転車やランニング、ジャンプなど、Ai Pinを装着したまま1日を過ごすことができたとも語った。Ai Pinは、さまざまな路面で1.5mの高さからの落下にも耐えたという。
Ai Pinを物理的にタップすると、手のひらに「Laser Ink Display」が投影される。手を前後に傾けたりすることで、「Cosmos」というOSを操作できる。人差し指と親指でピンチジェスチャーをすると、投影されたディスプレイに表示するものを選択できる。拳を閉じるとホーム画面に戻る。
4月のTED Talkで、Chaudhri氏はAi Pinが着信時に発信者の電話番号を表示したり、1日分のメールを要約したり、食品とその栄養価を特定したりといった気の利いた機能をデモした。新しいデモでは、「私がここにいる間に見に行くようにと、Avaがメッセージで伝えてきた展示会は何?」といった、より状況に基づいた質問をAi Pinに投げかける様子を紹介している。
Ai Pinの中核となる体験は、日常的にユーザーを支援する複数のAIツールを中心に展開する。プロンプトが与えられると、Ai Pinはニーズに応えるために最も関連性の高いAIツールを引き出す。これは、われわれが従来、スマートフォンで適切なアプリを手動で探し、ダウンロードし、そして何よりも先にその機能を学ばなければならなかったのとは対照的だ。
Ai Pinは「personic speaker」というスピーカーを搭載しており、状況に応じて音量を調整するという。また、Bluetoothでヘッドホンに接続できる。前面の「Trust Light」は、いずれかのセンサーがアクティブになると光る。
Ai Pinは699ドル(約10万6000円)からで、3色のカラーオプション(ブラック、ブラックにシルバーのエッジ、ホワイトにシルバーのエッジ)があり、11月16日に米国で注文受付を開始する。ネットワーク接続のために月額24ドル(約3600円)の「Humane Subscription」が必要で、これにはクラウドストレージやHumaneのAIサービスへのアクセスも含まれる。
Humaneのプレスリリースこの記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」