CEATEC 2023で、2022年に続いて話題を集めそうなのが、主催者である一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)の半導体部会が出展する「半導体産業人生ゲーム」である。
幕張メッセの展示ホール5のパートナーズパーク内に、「JEITA半導体フォーラム 2023」として出展。日本を代表する半導体企業9社が、それぞれのブースで、未来社会の実現につながるテクノロジーを紹介する一方、等身大サイズの半導体産業人生ゲームを2023年も用意。半導体企業で働くことを体験できるというコンセプトはそのままに、さらなるバージョンアップを図ったという。今回の半導体産業人生ゲームの制作にも、2022年同様、人生ゲームの発売元であるタカラトミーが全面的な協力を行っている。
多くの人が知っているように、人生ゲームは、ルーレットを回してマスを進み、人生のさまざまなイベントを経て、億万長者を目指すボードゲームである。2023年には、7年ぶりにリニューアルされた8代目「人生ゲーム」が発売されている。
CEATEC 2023のJEITA半導体フォーラム2023に設置された「半導体産業人生ゲーム」は、半導体産業をテーマに、半導体企業で働いた場合に起こるさまざまな出来事を体験しながらゴールを目指す内容となっている。
2022年は、約800人の学生が体験し、半導体産業に高い関心を寄せることになったが、2023年のゲームでは、ルーレットを回して入社する半導体企業を決定するというマスが登場。会社カードなどのアイテムを獲得したり、疑似的に半導体企業でのキャリアアップを体験したりしながらゴールを目指すことになる。
「2022年は、次世代を担う大学生、大学院生や高等専門学校生などに、半導体産業を知ってもらうことを重視し、どんな職種があるのかといったことを知ってもらう機会にした。それを一歩進め、2023年は日本の半導体企業を知ってもらい、そこに就職するというイメージを膨らましてもらえるようにした。出展している企業を紹介するカードなどのアイテムを入手しながら、キャリアアップを体験できるようにしている」(JEITA半導体部会)という。
前半では、半導体産業において、論理・回路設計エンジニアや品質保証エンジニアなど、具体的な職種を目指すことになる。全員がストップする最初のマスでは、ルーレットを回すことで、出展している9社の半導体企業のいずれかに就職することになる。
疑似的に就職できる企業は、キオクシア、サンケン電気、ソニーセミコンダクタソリューションズ、東芝デバイス&ストレージ、ヌヴォトン テクノロジージャパン、マイクロンメモリジャパン、三菱電機、ルネサス エレクトロニクス、ロームの9社で、それぞれの企業カードが用意され、それが手渡される。
中盤では、海外赴任して最先端研究開発プロジェクトに参加したり、他企業や大学との最先端共同研究開発のメンバーに選ばれたりするほか、走行中のワイヤレス給電を可能にする新素材のパワー半導体が世界的大ヒットとなったり、GXやDXを実現する新型半導体を開発するといった成功体験を繰り返すことができる。
また、学生時代から付き合った人と結婚し、新婚旅行に行くといったイベントが起こるほか、なかには、半導体の模倣品問題が発生し、顧客対応に奔走して疲労がたまるといった厳しい試練もある。
だが、最後には、半導体産業でのさまざまな経験が生きて、社長に就任し、業界のリーダーとして偉大な功績を残したり、傑出した功績が認められノーベル賞を受賞することもできる。
ゴールすると、記念撮影が行えるスポットが用意されており、自由に撮影が可能だ。また、ゲームを体験した学生には「特製アタッチ下敷き」がプレゼントされる。
「特製アタッチ下敷きは、市販されている人生ゲームの『ジュニアコース』が接続できる位置につなげると、家に帰ってからも、半導体産業人生ゲームをプレイすることができる。体験を持ち帰ってもらい、さらに楽しんでほしい。より多くの学生に半導体産業に興味を持ってもらいたい」としている。
半導体産業をテーマにした特別な人生ゲームを通じて、半導体企業で働いた場合に起こるさまざまな出来事を疑似体験しながら、ゴールを目指してほしい。
また、ブース内には、2000年以降、半導体産業が高い成長を遂げていることを示すパネル展示を行っていたり、半導体かどんな用途で利用されているのかといったことを紹介したりするコーナーも用意。歴代の人生ゲームの展示も行われている。
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