韓国のハイテク大手、サムスンは現地時間10月11日、2023年第3四半期(7~9月期)の暫定的な業績予想を示し、チップ市場の低迷が続く中で、営業利益は前年同期比77%減になるとの見込みを明らかにした。
サムスンによると、第3四半期の営業利益は2兆4000億ウォン(約2700億円)、売上高は前年同期比12%減の67兆ウォン(約7兆4000億円)になる見通しだという。
世界的な景気減速の中で半導体市場に影響を与える供給過剰が続いているため、営業利益の急減はチップ部門の損失が原因とみられる。
しかし、サムスンのチップ部門はハイエンドのメモリー用チップに注力し、生産数を減少させることで、2023年第1、第2四半期と比べて損失幅を縮小しており、これが回復の兆しを示唆している可能性もあるというのが、アナリストの見方だ。
世界最大のメモリーチップメーカーであるサムスンはチップ市場の低迷により、第1四半期の利益は前年同期比で96%減を記録し、過去14年間で最低水準となっていた。第2四半期も95%減で、利益の急減が続いた。
サムスンなどのチップメーカーは以前、チップ市場が2023年後半に徐々に回復し始めるとの見通しを示していた。
一方、同社のモバイル事業は、折りたたみ式スマートフォン「Galaxy Z Fold5」と「Galaxy Z Flip5」の発売によって、業績に貢献したとみられる。
同社のディスプレイ製造部門であるSamsung Displayも、サムスンやAppleといった顧客の主力スマートフォン発売により、高収益を記録したとみられている。
サムスンは10月31日に同四半期の決算を発表する予定だ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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