これまでにも折りたたみ式スマートフォンを所有していたことがある人や、日々使っているフラッグシップモデルから折りたたみ式に乗り換えたいとしばらく前から考えている人なら、サムスンの「Galaxy Z Fold5」はうってつけだ。
一見した限り、2022年モデルとそれほど変わらないように見えるGalaxy Z Fold5だが、操作性、耐久性、生産性の点で、現行のあらゆる折りたたみ式スマホの上をいく大きな変化がある。
そう言われてもまだ購入には踏み切れないかもしれないが、このモデルは今までに目にしたどの折りたたみ式より魅力的に感じられそうだ。サムスンが注視しているデータによれば、スマートフォンユーザーの半数は折りたたみ式へのアップグレードを検討している、と同社のMobile eXperience事業部長・社長のTM Roh氏は話している。それが正しいなら、サムスンの折りたたみ式の中でフラッグシップに当たるGalaxy Z Foldの新モデルは、さらに多くの消費者の購買意欲をそそるのに十分な完成度だ。
Galaxy Z Fold5で新しくなった点をまとめ、どのような人に最もメリットがありそうかを探ってみよう。
Z Fold5に、目立った新機軸はない。同じサムスンの「Galaxy Z Flip5」で採用された「フレックスウィンドウ」もなければ、Googleの「Pixel Fold」が採用している、開くと正方形に近いフォームファクターのようなデザインの大幅な刷新もない。だが、そういった大きな変化は確かに人目を引くものの、長期的に見ると、利便性につながるというよりも、どちらかというとギミックで終わってしまうこともある。
その代わりにサムスンは、2019年に発売した初代のハイエンド折りたたみ式スマートフォンと同じ、キャンディーバーの形状をそのまま踏襲した。このモデルも5世代目となり、サムスンは主な改良を以下の3点に絞っている。
どの折りたたみ式スマートフォンでも鍵となる技術はヒンジであり、Galaxy Z Fold5はその機構を一新して名前も新しく「フレックスヒンジ」と改めた。この新しいヒンジにより、Z Fold5は折りたたみ式のあるべき姿をようやく実現したように思える。
隙間なく完全にフラットに折りたためるようになり、小型化してかさばらなくなったため、折りたたんだ状態で20%近くスリム化している。
重量は、2022年モデルから約5%軽量化され253gとなったが、実感ではそれ以上に違いが大きい。理由の1つは、最近出たばかりのPixel Foldが283gもあるので、それと比べてしまっているからかもしれない。
本体の中央を走る折り目は依然として目立つので、これは今後のモデルでサムスンが改善すべき次の課題だろう。
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