現場DXプラットフォーム「カミナシ」を提供するカミナシは10月4日、東京大学 松尾研究室発のAIスタートアップであるStatHackの全株式を取得し、完全子会社化したと発表した。
同社が提供する「カミナシ」は、2020年6月末の提供開始以来、現場主導でデジタル化やDXが推進できるノーコードツールとして、食品や製造業、物流、ホテル・旅館など30業種を超える企業が導入しているという。
StatHackは、AI(Deep Learning)を主軸に最先端技術を活用したソリューションを提供する東京大学 松尾研究室発のAIスタートアップ。
独自開発した画像認識AIモデルを活用し、製造業界において外観検査や員数検査といった属人的な製造工程を自動化するソリューションを開発・提供。工場などの現場DXを推進している。
今回、現場DXプラットフォーム「カミナシ」の進化および、高まる現場のニーズに応えることを目的として、最先端のAI技術を保有し、ノンデスクワーカーの働き方の変革に取り組むStatHackの全株式を取得し、完全子会社化を決定したという。
今後は、現在提供している「カミナシ」に画像認識AIを活用した新機能の追加や、StatHackの持つAI開発ノウハウを生かした現場向けの新たな事業展開を想定する。
また、StatHackでは、出荷前の製品個数カウントと記録を効率化するAIツール「Count AI」の提供を10月4日から開始している。同ツールは、スマートフォンやタブレットで個数を数えたい製品の写真を撮るだけでAIが自動でその数をカウントし、結果をクラウド上に記録するものとなる。これにより、毎回目視で行っていた員数検査が数秒で完了でき、人的リソースを人がすべき業務に配分できるようになる
加えて、顧客の発注情報と員数検査の結果が紐づいてクラウド上に記録されるため、出荷した製品個数のエビデンスが残り、顧客からの納品数不足などの問い合わせ対応や原因調査も早急に行えるという。
StatHackは、鉄鋼・パイプ/バルブ・電線/ケーブル・建材などの製造を行っている企業における員数検査業務での利用を想定するという。将来的には、員数検査以外の現場における業務もカバーできるような機能も開発するとしている。
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