韓国のサムスンは現地時間9月26日、業界初となる「LPCAMM」(低消費電力圧縮接続メモリーモジュール)フォームファクターを開発したと発表した。2024年にIntelのプラットフォームに搭載される見込みだとしている。
この新しいフォームファクターは、LPDDR(低消費電力ダブルデータレート)DRAMとDDRベースSO-DIMMの両方の利点を併せ持ち、コンパクトで着脱可能だ。
そうした長所により、LPCAMMは「デスクトップとノートPC向け、さらにはデータセンター向けのDRAM市場を変革する可能性がある」とサムスンは述べている。
LPDDR DRAMはコンパクトだが、マザーボードに固定されている。そのため、このフォームファクターはモバイルデバイスに広く使用されており、メーカーが新デバイスのRAM容量を強調する理由にもなっている。
一方、SO-DIMM(Small Outline Dual In-line Memory Module)は容易に脱着でき、修理する際は便利だが、性能と物理的設計の点で限界がある。
サムスンによると、LPCAAMは、脱着可能でありながらコンパクトなフォームファクターなので、デスクトップおよびノートPCメーカーがデバイスを製造する際の柔軟性を高められる。
また、LPCAMMは、マザーボード上の設置面積をSO-DIMM比で最大60%削減する。同時に、LPCAMMの性能は最大50%向上し、電力効率は最大70%向上したという。
サムスンは、これまでLPDDRの電力効率に関心を示してきたデータセンターとサーバーの業界も、将来はLPCAMMフォームファクターを採用する可能性があると期待している。LPDDRはマザーボードに固定されているため、データセンターやサーバーでDRAMをアップグレードする際にはマザーボード全体を交換する必要があった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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