パナソニック、新型カメラ「G9 PROII」発表--マイクロフォーサーズ機の新旗艦機

 パナソニックは9月13日、新型ミラーレスカメラ「LUMIX G9 PROII」(DC-G9M2)を発表した。発売は10月27日を予定する。

LUMIX G9 PROII
LUMIX G9 PROII

 G9 PROIIは、同社のカメラブランド「LUMIX」のうち、高速性・機動性を追求するマイクロフォーサーズセンサー搭載機「Gシリーズ」のフラッグシップ製品となるもの。2018年発売の「G9 PRO」の後継機となる。

 撮影素子には、新開発の2521万画素CMOSイメージセンサーを搭載。新世代の「ヴィーナスエンジン」の採用とあわせ、従来のマイクロフォーサーズ製品を超える、LUMIX史上最大の高速性能と表現力を実現したという。

新開発の2521万画素CMOSイメージセンサーを搭載
新開発の2521万画素CMOSイメージセンサーを搭載

 AF機能では、Gシリーズでは初となる、像面位相差AFを採用。AF測距点はほぼ全域をカバーする779点とし、追従性能を従来より大幅に向上した。また、認識AF機能を改良し、「人物」と「動物/動物瞳」を分離。それぞれの認識性能を向上したほか、新たに動物の瞳認識にも対応した。このほか、「車/バイク」の認識にも新たに対応する。

 高速連写性能も従来製品より向上した。電子シャッター使用時、AFC(AF追従)では秒間60コマ、AFS(AF固定)では秒間75コマの連写を実現。バッファメモリの増量により、3秒以上の連写継続も可能とした。また、電子シャッター使用時にはブラックアウトフリー連写も実現している。シャッターボタンを押す前から記録する「プリ連写」機能は、さかのぼる時間を0.5秒、1.0秒、1.5秒の3種から選択可能となった。

 複数画像の合成により高画素画像を生成する「ハイレゾモード」も引き続き搭載。手持ちで撮影できる「手持ちハイレゾモード」としており、1億画素の画像を生成できる。

 撮影画像の雰囲気を変更できる「フォトスタイル」には、「LEICA モノクローム」を追加した。ライカの認証を得た、ライカの絵作りの哲学を盛り込んだモードで、「L.モノクロームD」よりもハイライトが明るく、より硬調でダイナミックな印象を与える表現を実現する。

 動画では、4:2:0 120p/100p 10bit C4K/4K、4:2:2 60p/500p 10bit C4K/4Kなどに対応。加えて、カメラ内でLUT(Look Up Table)記録が可能な「リアルタイムLUT」に、静止画と動画の双方で対応する。

 ボディ形状は、2月に発売したフルサイズミラーレスカメラ「S5II」(DC-S5M2)とほぼ同等で、サイズは同一だ。G9 PROIIとS5IIは、共同プロジェクトで開発された、いわば兄弟機だといい、操作感はそろえられている。マイクロフォーサーズとフルサイズという異なるセンサーサイズのカメラを使い分けるユーザーを想定し、共通ボディとして開発したという。これにより、先代のG9 PROよりは若干小ぶりなボディとなった。

2023年2月発売の「LUMIX S5II」。ボディ形状はG9 PROIIとほぼ同じだ
2023年2月発売の「LUMIX S5II」。ボディ形状はG9 PROIIとほぼ同じだ

 ボディはマグネシウム製。S5II同等の防塵防滴性能を持ち、マイナス10度での撮影も可能としている。UHS-IIに対応したデュアルSDカードスロット、HDMI Type A端子、USB Type-C端子を搭載。背面モニターは184万ドットのフリーアングルモニター、LVFは368万ドットのOLEDファインダーを採用している。

UHS-II対応のデュアルSDカードスロット
UHS-II対応のデュアルSDカードスロット
背面モニターは184万ドットのフリーアングルモニター
背面モニターは184万ドットのフリーアングルモニター

 ボディとあわせ、バッテリーグリップ「DMW-BG1」も発売。バッテリー2個搭載による長時間撮影や、縦位置撮影を可能とする。同製品は、ボディ形状が同等のS5IIおよび「S5IIX」にも対応する。

バッテリーグリップ「DMW-BG1」
バッテリーグリップ「DMW-BG1」
バッテリーグリップを接続したG9 PROII
バッテリーグリップを接続したG9 PROII

 価格はいずれもオープン。市場想定価格は、ボディ本体が税込23万700円前後、ズームレンズ「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.」(H-ES12060)がセットのレンズキットが税込30万3900円前後、バッテリーグリップが3万8300円前後となる。

 同社はあわせて、新レンズ2本の発売も発表した。

新レンズの「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 II ASPH. / POWER O.I.S.」(H-RSA100400・左)と、「LEICA DG VARIO-ELMARIT 35-100mm / F2.8 / POWER O.I.S.」(H-ES35100・右)
新レンズの「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 II ASPH. / POWER O.I.S.」(H-RSA100400・左)と、「LEICA DG VARIO-ELMARIT 35-100mm / F2.8 / POWER O.I.S.」(H-ES35100・右)

 「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm / F4.0-6.3 II ASPH. / POWER O.I.S.」(H-RSA100400)は、35mm版換算で200-800mmとなる超望遠ズームレンズ。2016年発売のレンズをリニューアルしたもので、新たにテレコンバーターの接続に対応した。また、等倍マクロ撮影に対応。ズームリミットスイッチの追加、ズームリングの操作性向上、ズーム時のフォーカス追従性向上といった改良も施した。希望小売価格は、税込22万円だ。

H-RSA100400とテレコンバーターを接続したG9 PROII
H-RSA100400とテレコンバーターを接続したG9 PROII

 「LEICA DG VARIO-ELMARIT 35-100mm / F2.8 / POWER O.I.S.」(H-ES35100)は、35mm版換算で70-200mmとなる標準ズームレンズ。これまでも同スペックのレンズを販売していたが、今回製品では描写性能を追求。高い光学性能を実現したほか、ナノサーフェスコーティングによりゴーストやフレアの発生を抑制しており、ライカの基準をクリアしたレンズとなっている。希望小売価格は、税込15万4000円となる。

 加えて、望遠レンズに対応する2.0倍テレコンバーター「DMW-TC20A」も同時に発売する。H-RSA100400に接続した場合、最大で35mm版換算1600mmでの撮影が可能となる。価格はオープンで、市場想定価格は6万6000円前後。

 各製品の発売に際しては、予約購入者向けのキャッシュバックキャンペーンを実施予定。G9PROIIのボディ単体で2万円、レンズキットで2万5000円をキャッシュバックするほか、予備バッテリー1個を進呈する。レンズ3本もキャッシュバックの対象となるほか、本体とレンズの同時購入時には追加キャッシュバックが受けられる。

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