Appleの「Vision Pro」ヘッドセットは2024年まで発売されないが、開発者らは一足先に、自分のアプリをこの複合現実(MR)ヘッドセット向けに微調整する作業を開始できる。
Apple Developerサイト上の投稿の中で同社は、Vision Proの発売時には、同製品に組み込まれたアプリやゲームに加えて、数十万の「iPhone」および「iPad」アプリが利用可能になると発表した。Vision Pro向けのOSである「visionOS」は現在、ベータテストの段階にあるが「App Store」が組み込まれておらず、開発者はサードパーティーアプリの使用やテストができない状態にある。
しかし、その状態は2023年秋に解消される。Appleが、App Storeが組み込まれたvisionOSのデベロッパベータ版をリリースする予定だからだ。
iPhoneとiPadのすべてのアプリが、デフォルトでvisionOSのApp Storeに公開される予定だという。既存アプリに、Vision Proでは不可能な処理が必要な場合は、そのことがその開発者に通知され、開発者はユーザーがアクセスできるようになる前に代替機能によってそのアプリをアップデートする必要がある。
ただし、そのようなアップデートが必要となるアプリは、それほど多くはないかもしれない。同社によると「iPadOSとiOSで提供されているほとんどのフレームワークがvisionOSにも含まれているため、ほぼすべてのiPhoneおよびiPadアプリが、変更することなくvisionOSで動作可能」からだ。
自分のアプリを実際に動作させて変更を加えたい開発者は、「Xcode15」ベータ版のvisionOSシミュレーターによってそれが可能だ。このシミュレーターでは、アプリのコア機能をテストしてインタラクティブな要素を操作できる。Apple Vision Proの実機でのテストは、Apple Vision Proデベロッパキットや、6都市で開設されている同社のデベロッパラボで行える。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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