Googleの「Duet AI for Google Workspace」が試用可能になった。これにより、「Gmail」「Googleドキュメント」「Googleスライド」「Googleスプレッドシート」「Google Meet」など広く利用されている同社のアプリで、AI(人工知能)による支援が提供される。
Duet AI for Google Workspaceは、競合するMicrosoftの「Office 365 Copilot」と同じく、無料ではない。14日間の無料トライアル期間が過ぎると、大規模企業向けに月額30ドル(約4400円)で提供される。一般ユーザーや小規模企業向けの料金体系は、数カ月以内に発表するとGoogleは述べた。
このAIツールは、Googleの非常に広く利用されている一部のサービスに、新たな知性を組み込むよう設計されている。ユーザーはDuet AIにテキストで指示を与えることにより、Googleドキュメントで履歴書ドキュメントを用意したり、Gmailで誕生日パーティーの招待状の草案を作成したり、Googleスライドでプレゼンテーションに図を追加したり、Googleスプレッドシートでカスタムフォームを作成したりしてもらえる。
Googleは、5月に「Google I/O」でDuet AIを発表して以来、このツールをテストしており、100万人を超えるユーザーがこれを試用していると、Google Workspaceの責任者であるAparna Pappu氏は米国時間8月30日付のブログ記事で述べた。Duet AIは現在、「Google Workspace」の30億を超える全アカウントに対して提供を開始している。
これは、AIに対する大きな賭けだ。AIはこの1年で、大規模言語モデルの採用によってコンピューティング技術として大変革を遂げた。こうしたAIシステムは、インターネットから取得した膨大な量のトレーニングテキストの中のパターンを認識するようトレーニングされており、もう1つの強力なオプションである生成AIによって、プロンプトに基づく独自のテキストや画像を生成できる。
このAI技術は、コンピューティングの能力に、人間の動作により近いインターフェースが組み合わされている。
しかし、AIツールには、もっともらしい内容で堂々とした文体だが、実際には真実ではないかもしれないテキストを作成する傾向があるなど、大きな問題が存在する。Googleドキュメントの「Help me write」ツールを使用すると、「これはクリエイティブな執筆を支援するものであり、事実に基づくことを意図したものではない」という警告が表示される。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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