植物肉「ミラクルミート」を開発・製造するフードテックベンチャーのDAIZは8月8日、鶏卵と混ぜて「ハイブリッド液卵」として使用する植物性たんぱく質由来の液卵「MIRACLE EGG」の開発に成功したと発表した。
MIRACLE EGGは、大豆を原料としながらも「鶏卵と同じ温度・加熱時間で固まる」「鶏卵と混ぜ合わせても風味に違和感がない」という特徴を有した液卵。
動物性たんぱく質の分子構造に近づけた植物性たんぱく質を用いることで、鶏卵のゲル強度・ゲル弾力を再現しているという。
また、同社の特許技術「落合式ハイプレッシャー法」で発芽させた植物性たんぱく質を用い、高い栄養価やうま味を実現。
さらに、植物性たんぱく質の分子構造を動物性たんぱく質(鶏卵)に近づける独自技術により、大豆・菜種・えんどう豆・緑豆など、さまざまな植物性たんぱく質を用いたMIRACLE EGGの生産が可能という。
これにより、従来の植物性代替卵商品では難しいとされてきた業務用液卵との混ぜ合わせが可能となり、既存の卵加工品と同じ製造インフラ・同じ調理法(焼く、蒸す、炒めるなど)で利用できる。
同社によると、鶏卵と混ぜた際、鶏卵のおいしさと栄養はそのままに、幅広い卵の調理・加工に使用でき、近年の卵不足・価格高騰の解決にも寄与できると見込む。
なお、2024年中に業務用液卵と混ぜるハイブリッド食品として商品化を目指しており、総菜や製菓・製パンなどの食品メーカー、一般量販店、外食などへの提供を予定しているという。
同社は、畜産・水産業と共存する「ハイブリッド戦略」により、セブン‐イレブンのナゲットやツナおにぎりへの植物肉原料の供給を開始している。鶏卵においても、MIRACLE EGGの市場投入で鶏卵市場全体の持続可能性へ貢献を目指すとしている。
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