発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・製造するDAIZは10月28日、官民ファンドの海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)から20億円の資金を調達したと発表した。今回の資金調達により、累計調達額は88億円となる。
政府は8月、国内の中小・中堅企業の海外進出を支援するため、「海外ビジネス投資支援室」を内閣官房に設置。日本の成長力を強化する観点から、日本企業の海外展開支援を強化している。
クールジャパン機構は、海外で高い評価を得るポテンシャルのある商品・サービスの海外需要を拡大する事業を創出するべく、民間ではできないようなリスクが高く、政策的意義が高い案件に対して積極的に投資。日本の魅力・ブランドを世界に伝え、中長期的な目線でさまざまな波及効果を生み出すことを目的としている。
熊本発のフードテックベンチャーである同社は、独自の発芽手法「落合式ハイプレッシャー法」をコア技術とし、環境負荷の小さい次世代植物肉となるミラクルミートを開発。国内大手企業とパートナーシップを組み、ミラクルミートの美味しさの向上を追求すると同時に販路拡大を図り、植物肉を新たな肉のカテゴリーとする食文化の啓蒙に努めているという。
また、2021年5月に米国・ボストンに子会社・DAIZ USAを設立。北米市場のマーケティング・営業活動および、研究開発を行なっている。
アジア圏においては、2022年春にタイに向けてミラクルミートを出荷し、現地企業による商品化・販売が開始されている。
今般のクールジャパン機構との取り組みは、同社の海外展開をさらに加速させるものとなる。調達した20億円の資金は、海外展開の推進に関わる研究開発・マーケティング・生産体制の強化・それらに必要な人材採用などに充てる予定。
同社では、グローバルに向けてミラクルミートを普及させることを通じて、サステナブルな食文化を啓蒙し、持続可能な社会の実現を目指すとしている。
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