モトローラ・モビリティ・ジャパンは7月7日、5G対応Androidスマートフォンの新モデルとして、「motorola razr(レーザー) 40 ultra」を発表した。
今回、発売前に試用する機会を得られたので、razr 40 ultraのレビューをお届けする。なお、当初は7月21日に発売される予定だったが、7月19日に発売日の延期が発表された。正確な発売日は8月中旬ごろに通知される予定だ。
razr 40 ultraは、縦に折りたためるフォルダブルスマホだ。最大の特長としては、大型のアウトディスプレイが挙げられる。前モデルの「razr 5G」では2.7インチだったアウトディスプレイが、本モデルでは3.6インチとなり、カメラの周囲にまで回り込むサイズとなっている。
さらに、アウトディスプレイではアプリを動作させることができる。画面下部に並んだアイコンから天気やカレンダーを表示でき、アプリボタンからさまざまなアプリを起動できる。電話や「Google マップ」「Gmail」「YouTube」などが利用でき、キーボードを表示させて検索キーワードを入れられる。
Gmailの新規作成や返信もできるが、長文だと厳しいかもしれない。しかし、スマホを開かなくても、かなりの作業がこなせるのはありがたいといえる。アウトディスプレイでは、Motorolaオリジナルのゲームも楽しめる。
あらためて、本体の仕様を見ていこう。本体サイズは、約高さ170.83mm×幅73.99mm×奥行き6.99mm、折りたたみ時が約88.42mm×幅73.95mm×奥行き15.1mm。折りたたみ時は女性の手でも片手でしっかりとホールドできるコンパクトなサイズだ。日本発売の「インフィニットブラック」の重さは、約188gとなっている。防水・防塵はIP52なので、水滴程度の防水性能だ。
ディスプレイは、メインディスプレイが約6.9インチFHD+(2640×1080)、アウトディスプレイが約3.6インチ(1066×1056)。リフレッシュレートはメインディスプレイが最大165Hz、アウトディスプレイが最大144Hzと高めで、滑らかな表示が可能だ。
メインディスプレイの折りたたみ部分を触ると多少へこんでいるが、表示を見ている分にはまったく気にならない。
折りたたみの角度は、途中で止められるフレックススタイルだ。自由な角度で止められるとはいえ、安定する角度は45度単位といったところだ。デスクに置いて動画を見たり、自撮りに利用したり、「ハンディカム」のような持ち方で撮影にも使える。折りたたんだスマホを開く際には多少の力がいるため、両手で開く使用法になるだろう。指紋認証は電源ボタンを使用する。
3800mAhのバッテリーを搭載し、急速充電、ワイヤレス充電にも対応する。ステレオスピーカーは「Dolby Atmos」対応で、音楽や動画を楽しむときにも良い。
チップセットはQualcommのモバイルプラットフォーム「Snapdragon 8+ Gen 1」、RAMが8GB、ROMが256GB。「AnTuTu benchmark」の結果は以下の通り。
カメラは、アウトカメラが1200万画素のOIS PDAFカメラと1300万画素の超広角+マクロによるデュアルカメラシステム、インカメラが3200万画素で構成されている。「写真」「動画」「スローモーション」「ポートレート」「プロ」「詳細」モードが用意されている。
なお、フリップを開いた状態でカメラを起動すると、アウトディスプレイにプレビューを表示させる「インスタントレビュー」モードが用意されている。つまり、両方のディスプレイでプレビューを見られるようになる。誰かを撮影するとき、撮影されている人もアウトディスプレイで自分の顔を確認しながら撮影してもらえるため、自撮り慣れしている人や子供を撮影するときに良さそうだ。
モトローラ公式の「MOTO STORE」での販売価格(以降、全て税込)は15万5800円、国内通信業者での独占販売となる「IIJmio(アイアイジェイミオ)サプライサービス」では一括払いの場合13万9800円、24回払いの場合は各月5832円。発表当時に予定されていた期間限定セールが行われれば、一括払いで11万9980円となり、かなりお手頃な価格でフォルダブルスマホが手に入る。
折りたたみスマホに憧れがあっても、いちいちフリップを開く手間を考えて躊躇していた人もいるかもしれない。しかし、razr 40 ultraはアウトディスプレイが大きいため、ある程度の作業を閉じたままで行える。大画面で動画視聴やゲームをしたい人、コンパクトなスマホを持ち運びたい人、その両方のニーズに応えられそうだ。
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