パナソニックは、「ビストロ匠技AI」を搭載したフラッグシップモデルの「可変圧力IHジャー炊飯器 ビストロ」Vシリーズを9月上旬より発売する。ラインアップと市場想定価格は、5.5合炊きの「SR-V10BA」が9万9000円前後(税込)、1升炊きの「SR-V18BA」が10万4000円前後(税込)。
ビストロ匠技AIにより、米や水の状態、室温などを独自のセンサーで検知し、火力・圧力を微細にコントロールすることで、ふっくらと粒感のあるごはんを炊き上げられるのが特長。「ビストロ炊飯コース」(3合炊飯時)では、センシングした米の吸水率、米の吸水速度、釜内水分量、釜内温度などをもとに、火加減・圧力加減を微細にコントロール。お米の状態に合わせて、約9600通りの中から最適な炊飯プログラムで炊き上げる。
また、急減圧による爆発的な沸騰を起こす「急減圧バルブ」に加え、新たに「加圧熱風ポンプ」を搭載。加圧熱風ポンプは、加圧状態で熱風を送り込み、米表面の水分量を最適にコントロールするもので、これにより、米の一粒一粒に熱を伝え、うまみを引き出した粒感のある炊き上がりを実現した。
ビストロシリーズは、「おいしさ」を科学するテクノロジー、飽くなき「おいしさ」へのこだわり、高いデザイン性を備えた製品がカテゴライズされる。今回のVシリーズは、ホームベーカリー、オートクッカーなどにつづく5つめの製品となる。スキルや知識に自信がなくても、「手間をかけたようなおいしさ」を簡単に作れるのがシリーズの特長だ。
ミシュラン三つ星を誇る日本料理「かんだ」の神田裕行シェフは、「お米の状態が一年によって違うことは、あまり認識されていないと思う。収穫してすぐは生椎茸だが、乾燥椎茸になっていく。7~8月だと収穫から10カ月たっているので、中の水分はほぼなくなっている。新米を洗いすぎてはいけないのは割れやすいから。時期・季節によって水温が変わるので、浸水時間など米の炊き方は微妙に変えていかないといけない。そういうことは人間しかできないと思ったら、ビストロ匠技AIは9600通りという。この世に9600通りもアレンジできる料理人はいない」と絶賛した。
パナソニックは、おいしいごはんの決定要因は「お米×水×火加減」にあると説明する。高火力や鍋がよいだけではダメで、それをどう使うかが重要。理想的な炊き上げは、3要素のバランスをお米に合わせて調整することだと説明した。
同社によると、米の消費量は年々減少しているが、同社が実施した調査においては、9割以上の人が1日1回以上ごはんを食べているという。また、5割以上の人が、ごはんのおいしさにこだわりがあると回答した。センシング技術と火力・圧力の最適なコントロールにより、米のおいしさを引き出す本製品をビストロのラインアップに加え、おいしいごはんのある生活、ごはんが主役になる食卓を提案していくとしている。
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