「iPadOS 17」ベータ版レビュー:マルチタスクやウィジェットの改善でさらに便利に - (page 2)

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2023年07月24日 07時30分

「ヘルスケア」アプリに対応

 AppleがiPadOS 17よりも前のバージョンで「ヘルスケア」アプリをiPadに搭載してこなかったのは、意外だ。ヘルスケアアプリは、医療やフィットネス、服薬に関する情報など、多くの情報の重要な保存場所となっている。iPad版のヘルスケアアプリはiPhone版と同じように機能する。異なるのは、より大きな画面で利用できることだ。

 iOS 17の新機能である気分の記録も、ヘルスケアアプリで利用できる。ユーザーは、気が向いたときに、自分の気分を記録して、その感情に影響している関連事項を選ぶことができる。同様の機能は、Fitbitなど、他のヘルスケアプラットフォームでも提供されている。

 ヘルスケアアプリが搭載されていても、iPadは「Apple Watch」とペアリングできない。Apple WatchとペアリングされたiPhoneのデータを転送でき、ヘルスケアアプリに心拍数や血中酸素、妊娠可能期間、睡眠などの関連情報が表示されるが、iPad版アプリでApple Watchの「アクティビティリング」の情報や達成状況を確認することはできない。

 Appleは、「Journal」アプリも2023年中にリリースする予定だ。このアプリは、セラピーの一環として、日記や写真、その他日々のアクティビティーを組み合わせて日常生活を記録できる機能の提供を約束しているが、「iOS 17」とiPadOS 17のパブリックベータ版には搭載されていない。

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iPadのヘルスケアアプリは期待通りに機能する
提供:Scott Stein/CNET

PDFサポートの改善やステッカーの拡充なども

 筆者はPDFを頻繁に使用しており、多くのドキュメントを「iCloud」経由でAppleの「ファイル」アプリに保存している。iPadOS 17では、PDFを見つけて閲覧することが容易になっている。具体的には、ファイルアプリを開いた状態のまま、PDFが新しいウィンドウに表示される。「メモ」アプリで、PDFをフルサイズで表示させたり、注釈を付けたりすることも簡単にできるようになった。これらの機能はどれも驚くほどのものではなく、一般的なコンピューターにとって目新しいことでもないが、iPadOSの「Mac風」の柔軟性をさらに進化させるものだ。

 また、AppleはPDFのフィールドを自動的に識別できるようにしたことで、PDFフォームに入力する際の負担も軽減している。これで、2023年に書類や医療フォームにサインする作業が少し楽になることを筆者は期待している。

 それほど重要な機能ではないが、以前は「メッセージ」アプリの一部だったAppleの「ステッカー」がOSのさまざまな場所に表示されるようになった。写真(「Live Photos」で記録された動く写真も含む)を簡単にステッカーに変換して、GIF風の個人コレクションとしてまとめておくこともできる。これはかわいい。筆者ももっとステッカーを使うようになるかもしれない。

 Appleの最も興味深く感じられる機能は、声を発することができない場合に自分の声を複製できるアクセシビリティ機能だ。「Personal Voice」と呼ばれるこの機能は、「アクセシビリティ」設定からアクセスできる。最初に、自分の音声サンプルを録音して、プロフィールを設定する必要がある。その後、自分が話しているように聞こえる声が人工知能(AI)によって合成され、入力した文字をその声で読み上げさせることができる。筆者はプロフィールを設定する段階でさまざまな問題に遭遇したが、初期のベータ版を使っていることが原因だったのかもしれない。AIによって合成された自分の声がどのように聞こえるかには興味がある。

ゆっくりと着実に進歩

 iPadOS 17が革命的だとは感じないし、目覚ましいとも思わないが、これまで使用した限りでは、新機能が比較的安定していて便利に思えることに驚いている。iPadOSは、決してMacではないが、非常に高性能になりつつあり、iPadOS 17はiPadOSをさらに進化させるものだ。数年後、AppleがiPadOSの何度かのメジャーアップデートを終えた頃には、Macとの差が小さくなりすぎて、どのデバイスを使っているかということさえ忘れるようになるかもしれない。筆者は、自分がiPadを使っていることをすでに意識しなくなっている。もしかすると、それこそがAppleの狙いなのかもしれない。

 「visionOS」がiPadの体験を複合現実(MR)と融合させ、Macとの融合がさらに進む中で、iPadの宿命は、コンピューターとスマートフォン、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)がますます溶け合うエコシステムのつなぎ目になることなのかもしれない。だが、2023年の現時点では、iPadはまだ、適切な部分が少しずつ改良されているだけという段階にある。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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