ソニー、AIが被写体を認識するAPS-Cミラーレス一眼カメラ「α6700」

　ソニーは7月12日、AIによる高精度な被写体認識と、最新の静止画・動画性能を備えた、APS-Cミラーレス一眼カメラ「α6700」の発売を発表した。発売は7月28日。価格はオープンで市場推定価格は、ボディのみの「ILCE-6700」が22万円前後、18-135mm F3.5-5.6の高倍率ズームレンズキット「ILCE-6700M」が26万円前後となる。

「α6700」。ボディのみの「ILCE-6700」

　α6700は、APS-Cサイズの有効約2600万画素の裏面照射型CMOSイメージセンサー「Exmor R」と、画像処理エンジン「BIONZ XR（ビオンズ エックスアール）」を搭載することで、高い描写性能を実現。静止画・動画時とも100-32000（静止画撮影時拡張感度はISO 50－102400）の常用ISO感度により、高感度でノイズを抑えた撮影を可能としている。

　静止画撮影では、人物や植物などの被写体を自然な色合いで、意図した通りに撮影ができ、見た目や印象を変えられる「クリエイティブルック」により、映像表現の幅を広げる。

　フルサイズミラーレス一眼カメラ「α7R V」と同じAIプロセッシングユニットを搭載し、「リアルタイム認識AF」で、高精度に被写体を認識することが可能。人物を撮る際、人物が複雑な姿勢をとっていたり、顔が隠れていたりしても、姿勢推定技術を用いて被写体を捉え、追尾できる。

　動画撮影は、6K相当の情報量を凝縮することで、高品位な4K映像として出力することができ、4K120fps1のハイフレームレート動画記録に対応。14＋ストップのワイドラチチュードを実現した「S-Log3」搭載により、豊かな階調性能を可能としている。

　また、映像制作用カメラ商品群Cinema Lineの開発で培った画作り「S-Cinetone」を搭載し、人の肌を美しく描写し被写体を際立たせることが可能。AI技術により、カメラが自動的に構図を変更する「オートフレーミング」を備え、カメラを動かすことなく、被写体を追従できる。

　音声面においては、デジタルオーディオインターフェースに対応した「マルチインターフェース（MI）シュー」をカメラ本体に搭載。同日発表のショットガンマイクロホン「ECM-M1」と組み合わせることで、音声をデジタル信号のままダイレクトにカメラに伝送し、劣化のない高音質な録音が可能だ。

　本体サイズは、高さ約69.0mm×幅約122.0mm×奥行約75.1mmで、バッテリーとメモリーカードを含む重さは約493gとなる。タッチ操作ができるバリアングル液晶モニターを採用し、好みの機能をアサインできる前ダイヤルや、静止画／動画／S&Q切り替えダイヤルに加え、光学式5軸ボディ内手ブレ補正と、動画用のアクティブモードを搭載している。