Appleは、複合現実(MR)ヘッドセット「Apple Vision Pro」などを使ってスポーツの試合観戦を補完する技術の特許を取得した。Vision Proは、6月上旬の年次開発者会議「WWDC」で初めて発表された。2024年初頭に発売される見込みだ。
Apple World Todayが最初に報じた特許出願によると、それまでの間にAppleは、Vision Proをスポーツファンに受け入れてもらうための準備を整えているとみられる。この特許は、スポーツイベントを視覚的に拡張するためのシステム、方法、デバイスに関するものだ。
人々は家のテレビでスポーツを観戦する場合が多いため、観戦しながら試合に関する情報を消費する状態に慣れていると、Appleは考えている。
その情報は、画面の下隅に表示されるデジタルスコアボードや、アメリカンフットボールの試合観戦を拡張するグラフィックスシステム「Virtual Yellow 1st & Ten」など。いずれも、スポーツの試合の進捗状況を視聴者が把握できるように支援する、デジタルグラフィック要素の例だ。
しかし、これらはスポーツをライブで観戦する場合は表示されない。実際に試合会場に足を運ぶ人は、それらの要素を見られなくて困っているとAppleは考え、それらをヘッドセットに組み込もうとしている。
Appleの特許には、イメージセンサーとマイクを使ってライブの試合中にスポーツのデータと音声を収集して表示する、1つまたは複数のデバイスの実装が含まれている。
センサーはフィールドの画像を取得し、フィールド上の動くオブジェクトを検出し、現在のゲームに関連するデータを収集して、フィールドのデータをVision Proなどの装着者に対して表示する。
出願特許の画像によると、この技術によって、選手の情報を当該選手の横に表示することもできるようだ。
この特許は、AppleのVision Proヘッドセットが、デジタル要素を現実世界に融合することをユーザーに奨励することにより、(仮想現実=VRではなく)MRのミッションに則っていることを裏付けている。
一方で、人々がVision Proヘッドセットを、スポーツの試合などの公共の社交的なイベントで喜んで着用するようになるというAppleの考えも示している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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