パナソニック エレクトリックワークス社は、照明のランプシェードに映像を流し、好みに合わせた自由なデザインを映し出せる照明「LANTERNA(ランターナ)」を発表した。空間における映像演出で、Well-Beingな空間を作り出す。7月に受注を開始し、市場想定価格は27万円前後。月額1万円で機器のレンタルとクラウドサービスを利用できるサブスクリプションモデルも用意する。
LANTERNAは、4枚の液晶パネルを組み合わせ、60形電球一灯相当の明かりを灯す次世代照明機器。液晶パネル部分には、さまざまな映像を映し出すことができ、月額利用料3000円のクラウドサービスを通じて、標準映像コンテンツを使用できるほか、オーサリングツールを使ってオリジナルの映像作成も可能だ。
開発したのは、パナソニック エレクトリックワークス社ソリューションエンジニアリング本部の大島弘嗣氏。同期である尾崎泰一朗氏と2人で商品化を進めてきたという。「照明に新たな価値を付加するため、光と映像に着目した。ハード、ソフト、サービスの売り方をトライアンドエラーしながら試作を繰り返し、当初の試作機は自分が社員寮で中古の液晶テレビを分解し作ったもの。社員一人ひとりの思いをひとつずつ商品につなげるWell-beingな開発ができた。開発にあたっては経営層や社内のプロフェッショナルたちが導き、自分ごとのように一緒になってものづくりを進めてくれた。部門を越えた人のつながり、私たちも成長できたし、商品も出来上がった。パナソニック創業者の言葉である『物を作る前に、まず人を作る』が実践できたと感じている」(大島氏)と開発の裏側を明かした。
LANTERNAは天吊りタイプと置きタイプの2つを用意。高さ297(天吊りタイプは237)mm✕幅163mm ✕奥行き163mmで、重量約3(天吊りタイプは2)kg。Wi-Fiを備え、スマートフォン経由で映像コンテンツの更新ができるほか、Bluetoothを使って外部音声スピーカーと接続し、音と合わせての演出も可能だ。
コンテンツによって、4面すべてに違うコンテンツを流したり、パノラマ映像のように、1枚のコンテンツを表示させたりと自由な演出が可能。オフィスやレストラン、ホテルのフロントといった場所での使用を想定しており、すでに先行販売も始まっているとのこと。レストランでは、メニューの文字情報と映像をあわせて表示し、調理する音をスピーカーから流すなど、リアルな演出ができるとしている。
今後は、クリエーターらの発信の場としても活用していきたいとのこと。LANTERNAに、蓄電池「e-block(イーブロック)」と組み合わせて、電源のない場所でも使えるようにしたり、ダウンライト型プロジェクター「バイオシャドー」とともに設置し、Well-beingな環境を構築したりといった展開を進めていきたいとのことだ。
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