フードテック官民協議会は6月22日、2023年度 第1回 総会/提案・報告会を開催した。フードテック官民協議会では、商材やサービスごとの具体的な課題についてはWT(ワーキングチーム)やCC(コミュニティサークル)での活動を行っているが、今年度はそれらWTやCCを横断する形でさまざまな活動を進めていく。
海外展開の支援については、JETRO(日本貿易振興機構)東京主催によるスタートアップ向けセミナーを2023年7月18日に、大企業向けセミナーを2023年8月下旬に開催する予定だ。そのほか、弁護士による契約や法規制についての解説、既に海外展開しているスタートアップによるパネルディスカッションなども検討しているという。
現在はWTは存在しないものの、フードテック官民協議会で議論していきたいという会員のニーズが大きいものとして「消費者へのアプローチ」や「日本らしさの追求」といったテーマが挙げられた。こちらについては勉強会形式で開催し、フードテックのエコシステムの活性化を図っていく。
「『消費者へのアプローチ』としては、たとえば『Web3×サステナブルなレストランの利用促進に関するような技術』について勉強しながら、どういう取り組みができるかを検討していく。『日本らしさの追求』では、『満足感のある食事を通して健康機能や機能性食品などを検討していく』といったことについての勉強会を考えている。世界的な日本食ブームを支える技術も出てきており、農研機構の欧州拠点などところから出ているエビデンスやデータベースなどの情報も、勉強会のような形式で共有していきたい」(担当者)
令和5年度のフードテック官民協議会のスケジュールは以下の通りだ。
総会/提案・報告会は全部で3回を予定しており、それぞれのWTで令和4(2022)年度に策定したビジョンやロードマップのうちロードマップを改訂していく。
さらに、2023年度もフードテックビジネスプランコンテストを実施する予定だ。8月21日から10月15日まで参加者を募集し、本選大会は2024年2月3日に開催される。募集テーマは「食の課題を解決する食品のアイデア」「情報技術・IoTを活用したアイデア」「アグリテックを活用したアイデア」の3つに加えて、「これら3つに含まれないアイデア」の合計4つだ。募集プランは既にビジネスとして具体的な事業検討が行われている「ビジネス部門」、それに該当しないアイデア段階の取り組みである「アイデア部門」の部門で募集が行われる。
「新しい技術や仕組みを活用したアイデアを募集し、フードテックビジネスの育成や認知度向上、資金需給のマッチングを促進していきたい」(担当者)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス