コロナ禍の中でいろいろ不思議なことが起きたが、よもや自分がランナーになるとは思ってもいなかった。「Couch to 5K」アプリのことは忘れよう。約1年で、筆者はソファーから抜け出して初めてのハーフマラソンに出場するようになり、その後も数回参加した。
コロナ禍の間にサワーブレッドを自分で作るようになり、食べすぎたせいで、少し身体にキレがなくなっているように感じているところだった。長年ニューヨークに住んでいるので、歩くことに関してはベテランだったが、フィットネスにはあまり効果がなかった。そこでCouch to 5Kを使い始めたのだが、ようやく5kmを耐えられる程度になったので、近所のランニンググループに参加することにした。
月並みな言い方になるが、目の覚めるような変化だった。ランニング仲間を好きになったし、最初からたくさんの実用的なアドバスをくれたり励ましたりしてくれたおかげで、自分でできると思っていた以上に頑張ることができた。
人気のフィットネスアプリ「Strava」にも登録した。ランニング、そしてレースにはまっていくにつれてStravaの使用頻度は増え、位置情報、走った距離、ルートの標高などから、心拍数やランニングペースといった自分の身体に関するデータ、そして全体的なフィットネスについてStravaで生成されるスコアまで、あらゆるものを記録するようになった。
このアプリにはソーシャルネットワークの機能もあり、一見すると「Facebook」によく似ている。Stravaユーザーはプロフィールページを持ち、ランニングマップや他のワークアウトがフィードに投稿される。この情報はフィットネス仲間にも表示され、互いに「スゴイ!」を付けて励まし合ったりできる。Facebookで人の投稿に「いいね!」するのと同じような感覚だ。
だが、専門家によると、Facebookと似ているだけに、ランナーは個人情報の提供について慎重になるべきだという。Stravaなどのフィットネストラッキングアプリのユーザーは、サブスクリプション料金だけではなく、個人データという対価も支払っているのだ。
そして、そうした情報の扱いによっては、デジタルと現実のどちらにおいても、セキュリティ面で恐ろしい影響をもたらす可能性がある。個人データを保護するための重要な手順を踏んでいない場合は特にそうだ。オンライン上でも路上でも安全でいるために、以降を米CNETによるガイドとして読み進めてほしい。
筆者も、ニューヨークの街なかを定期的に1人で走っているので、これはよく考えることだ。大都市の女性に限らず、ランナーが襲われ、暴力やそれ以上にひどい被害を受ける例は後を絶たない。筆者のお気に入りのアプリをはじめとするテクノロジーが犯罪を助長すると考えると、不安になる。
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