Appleは米国時間6月5日に開幕したWorldwide Developers Conference(WWDC)で、「iPhone」向けOSの次期メジャーアップデートとなる「iOS 17」を発表した。iOS 17では、「FaceTime」「メッセージ」「電話」アプリなどがアップデートされる。
2022年の「iOS 16」では、ロック画面がカスタマイズ可能になった。2023年のiOS 17では、iPhoneの連絡先カードの見栄えをよくするための似たような機能が提供される。この連絡先ポスターは、連絡先の写真と絵文字に洗練されたタイポグラフィーを組み合わせて美しく装飾したもので、着信時など、コミュニケーションや共有のためのサービスを使用する際に表示される。
連絡先の新しいレイアウトでは、縦向きのテキストが使用可能で、ロック画面のパーソナライズと同じようにしてカスタマイズできる。写真、フォント、色を選択するだけで、簡単に操作できる。
iOS 17では、AirDropが大幅に刷新される。iPhoneを互いに近づけるだけで、連絡先ポスター、写真、動画の共有や、「Share Play」を使用した共有アクティビティーの開始が可能になる。例えば、iPhoneを互いに近づけることによって、同じライブ配信を視聴できる。連絡先ポスターの共有機能には「NameDrop」という名称が付けられている。
充電中にiPhoneを横向きに置くと、一目で確認できる情報を表示できるようになる。このスタンバイ機能は、Amazonの「Echo Show」など多くのスマートホーム機器の機能に似ている。スタンバイは遠くからでも見えるようになっており、「MagSafe」充電器やナイトスタンド、キッチンカウンターや机の上で使える。時刻、写真、ウィジェット、ライブアクティビティーなどを表示でき、パーソナライズも可能だ。
iOS 17にはジャーナルという新たなアプリが追加された。これは書き始めやすいようにパーソナライズされた候補を表示してくれる日記アプリだ。候補は、iPhoneに保存されている写真や位置情報、音楽、ワークアウトなどから厳選される。
誰かが電話をかけてきてメッセージを残す場合に、相手の話す内容がリアルタイムにテキストで表示される。この新しいサービスはライブ留守番電話という名称で、筆者の父留守番電話に応答させて相手を確認していた時代を思い起こさせる。ライブ留守番電話の場合は画面に表示されるメッセージを見て、電話に出るかどうかを判断できる。この機能は、プライバシー保護のためにiPhoneのニューラルエンジンを利用する。
iOS 17では、FaceTimeでビデオメッセージを録画できるようになる。これは非常に要望の多かった機能で、相手が通話に出られない場合でも、重要な瞬間を確実に記録して共有できるようになる。
Appleはメッセージでの位置共有を拡大し、新たな安否確認機能を導入した。この機能では、無事に目的地に着いたことを親しい相手に知らせることができる。夜道を歩いて帰宅中、または早朝のランニングなどの場合に有用だ。帰宅するとこの機能が自動的にそれを検知し、相手に通知する。予想外のことが起きてユーザーが目的地に進んでいない場合は、本人に確認し、応答がなければ現在地やたどった経路、バッテリー残量、携帯電話通信サービスの状況などを自動的に共有する。これらは全てエンドツーエンドで暗号化される。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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