Microsoftは、最新のAI技術で強化した検索エンジンによって、Googleを出し抜いている。Googleは米国時間5月10日、ユーザーの質問に対して詳細な回答を提供する人工知能(AI)技術を発表し、これに対抗する姿勢を見せた。
Googleは年次開発者会議「Google I/O」で、同社が圧倒的なシェアを誇る検索エンジンのAI強化版のテストを「Chrome」のブラウザーまたはモバイルアプリで開始するとして、米国のユーザーを対象にウェイトリストを公開した。この技術は、「Search Generative Experience」(SGE)と名付けられている。
Googleは、検索クエリーの理解や最も関連性の高い結果の評価など、多くの検索機能で既にAI技術を活用している。しかし、大規模言語モデルや生成AIといった新たな能力の登場で、その場で情報をまとめてテキストとして記述するという機能によって実現できる範囲は劇的に拡大している。それこそがSGEの目指すところだ。
「これらの新しい生成AI機能は、検索をよりスマートかつシンプルにする」と、Google検索を統括するバイスプレジデントのCathy Edwards氏は、同イベントで述べた。「それはウェブ検索結果を整理する新たな方法で、ユーザーは有益な出発点を得られる」(Edwards氏)
これは、おそらくほとんどの人にとって何年も変化がないように感じられていた検索エンジン技術に、生成AIがもたらす新しい息吹きの中で、最も大きな例だ。Googleが単にウェブサイトへの「10個の青色リンク」を提供していた日々はとうに過ぎ去っているが、今回のAI強化は、ユーザーが求めているまさにその情報を提供するために、同社が大きな一歩を踏み出していることを意味する。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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