VUILDは4月13日、スマートフォンで撮影した木材を即時にDXF(Drawing Exchange Format)データ化する「EMARF scan」アルファ版のサービス運用を開始した。
VUILDは、木材のクラウドプレカットサービス「EMARF」を運営する会社。EMARFは、オリジナル家具の設計データをウェブから入稿すると、指定した木材をカット、加工し、木製パーツとして仕上げるというサービス。デジタル加工機によりコストを抑え、1点からでも大量でも依頼できる。
今回のEMARF scanは、スマートフォンで撮影するだけで木材を即時にデータに変換し、同サービス上で材木の一元管理、および販売を可能にするというもの。サイズはもちろん、材種、等級、乾燥状態、保管場所などの詳細情報も管理することができ、データはあらゆるデザインソフトに対応するDXFファイル形式で書き出すことが可能だ。
VUILDは、これまで流通が困難とされてきた、不ぞろいな規格外の木材のサイズや形状を正確に読み込んでデータ化し、プラットフォーム上で一元管理、販売を可能にすることで、設計者や施工者、施主などの消費者と、木材生産者が直接つながる木材流通の仕組みを作り、木材活用の可能性を広げられるとしている。
なお、EMARF scanアルファ版は、全国150カ所以上の「ShopBot」オーナーと、全国の林業従事者を対象にサービス運用を開始する。ShopBotは、直線・曲線問わずデータ通りに木材を加工することができるCNC加工機で、VUILDが全国に導入を進めている。
今後は、正式版リリースに向けて、EMARF scanに登録された材木をEMARF上で閲覧・選択できるようにする機能の実装や、ShopBot本体へのスキャンカメラ搭載などの開発に加え、全国の産地と施工者・デザイナーがダイレクトにやり取りできる仕組みや、既存材料を流通にのせる新たな仕組みづくりを目指すとしている。
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