LIFULL(ライフル)は4月4日、同社が運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」で実施した「住宅ローンに関する意識調査」の結果を発表した。
本調査は、10年ぶりの日本銀行総裁の交代人事に際し、3年以内に住宅を購入する予定のあるユーザーを対象に実施したもの。3月10~13日までの期間、インターネットで調査し、656人の有効回答数を得た。
まず、「住宅購入についての考え(複数回答可)」について、最も多かった回答は「住宅ローン減税率が変わらないうちに買いたい」の47.7%、次いで「金利が上がる前に買いたい」の46.5%という結果。ともに45%を超えた。
LIFULLでは、物件価格以外で総支払額に大きな影響をあたえる「減税」と「金利」が、購入の意向を左右する重要なポイントになっていると分析している。
「住宅を購入するとしたら住宅ローンを利用するか?」という問いに対しては、約85%が「すると思う」と回答。そのうち、「住宅ローンが払いきれるかどうか不安はあるか?」という質問に、68.5%が「大いに不安がある」、28.0%が「やや不安がある」と回答し、96%の人が不安を抱いていることが明らかとなった。
「住宅ローンは変動金利と固定金利のどちらを選ぶか?」という問いに対しては、「変動金利」との回答が23.3%に留まる一方で、「固定金利」との回答は67.9%という結果。これまでは、異次元緩和により金利が低い水準であった変動金利が人気であったが、ここにきて固定金利を予定している人が増加している。
また、変動金利を選ぶ予定の人に、「実質金利が何%まで変動金利を選ぶか?」を聞いたところ、「1%まで」と答えた人が37.7%で最多となった。
LIFULLによると、住宅購入の2つのタイミングとして、住宅価格が安定し低金利で住宅ローンが組みやすく、減税制度が充実しているなど市場から判断する「客観的な買い時」と、頭金の準備が目標額に達した、住宅購入のための贈与が受けられる、転職前に住宅ローンを組みたいなど個人的なタイミングの「主観的な買い時」があるという。
現状では、特に新築物件の価格が高騰しており、住宅ローン金利の先高観が強まることで「客観的な買い時」が終わりに近づいているとの印象がユーザーにあり、市況の先行きに関する不透明感も手伝って、なるべく早く買わないと買えなくなるのではとの不安が広がっていることが、今回のアンケート調査によって明らかになったとしている。
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