JR東日本は3月18日、変動運賃制導入の取り組みとなる「オフピーク定期券」を発売した。平日の朝ピーク時間帯に定期券として利用できない一方、定期料金を改定前の運賃から約10%引き下げている。
オフピーク定期券は、SuicaまたはモバイルSuicaで利用できる。ピーク時間帯は各駅ごとに設定されており、新宿駅では平日の午前7時30分〜9時、横浜駅では7時〜8時30分、大宮駅では6時45分〜8時25分、船橋駅では6時55分〜8時25分となる。駅別のピーク時間帯は公式サイトで案内している。
ピーク時間帯の判定は改札入場時のみで、出場時刻は考慮されない。また、ピーク時刻が設定されていない駅から入場した場合は、定期券として終日有効となる。さらに、土休日や12月30日、31日、1月2日、1月3日は終日定期券として利用できる。
オフピーク定期券を発行できるのは、JR東日本が指定する電車特定区間内のみ。それ以外の区間を含む場合は発行できない。
JRと私鉄、地下鉄にまたがる連絡定期券の場合、JR区間が対象内であればオフピーク定期券を発行できる。なお、一部の私鉄駅にもピーク時間帯が設定されており、入場時の判定に用いられる。
注意点としては、乗り換え時に一旦改札を出てから再入場した場合、再入場した駅で再びピーク時間帯の判定がなされる。京葉線の東京駅から一旦改札を出て、有楽町駅の改札に入るといった乗り換えでは注意が必要となる。
購入は「モバイルSuica」アプリなどから行える。通学定期券やグリーン定期券はオフピーク定期券の対象外となる。
JR東日本によると、オフピーク定期券の導入によって、朝ラッシュの混雑緩和につながるという。また、企業向けには、通勤手当の抑制によって、会社の経費削減につながると訴求している。社員200人の企業の場合、モデルケースでは年間310万円を節約できる場合もあるとしている。
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