Alphabet傘下のドローン配送企業Wingは米国時間3月9日、ドローンによる大量のラストマイル配送を可能にするプラットフォーム「Wing Delivery Network」を発表した。
「大都市圏、または人口密度の低い地域における大量のドローン配送に対応できる、分散型自動システム」だと、Wingの最高経営責任者(CEO)であるAdam Woodworth氏は説明した。
このネットワークはドローンのほか、ドローンの離着陸と充電が行われるパッド、ドローンが集荷する荷物のプリロードを可能にするオートローダーで構成される。
Wingは、ラストマイル配送に取り組む企業の1社だ。これまで、オーストラリアのキャンベラ、フィンランドのヘルシンキ、米バージニア州のクリスチャンズバーグ、テキサス州のダラス・フォートワース地域など世界の都市で自動配達システムを試験してきた。
配達ドローンはピザ、Amazonの荷物、医薬品などを届けるのに世界中で使われている。ルワンダ(ほかに規模は落ちるがガーナとナイジェリア)で数年にわたって医薬品を運んでいるドローン配達業のZiplineは2022年12月、2029年までに200万件の配達を請け負う契約をルワンダ政府と新たに結んだ。2024年にはワシントン州タコマでも医薬品の配達を開始することになっている。
Amazonは、テキサス州カレッジステーションとカリフォルニア州ロックフォードでドローン配達を開始し、5ポンド(約2.3kg)までの荷物に対応している。また、雨天でも飛行できる静音性の高いドローンを発表している。ウォルマートは、2022年に7つの州で6000件のドローン配達を行ったという。ほかにDoorDashもドローン配達に参入し、Wingと提携してオーストラリアで商品を試験配送している。
Wingは今後1年のうちに、Wing Delivery Networkの一部の機能を段階的に提供していくという。2024年半ばまでには、「数百万の消費者に対する数百万件の配送を処理できる」ようになると見込んでいる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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