Qualcomm Technologiesはスペイン・バルセロナで開催されているMobile World Congress(MWC)で現地時間2月27日、同社の双方向衛星メッセージングソリューション「Snapdragon Satellite」を、スマートフォンメーカーのHonorとMotorola、Nothing、OPPO、vivo、小米科技(シャオミ)が採用すると発表した。
Snapdragon Satelliteは「CES 2023」で発表され、Qualcommの旗艦製品である「Snapdragon 8 Gen 2」採用デバイスに最初に搭載予定とされていた。将来的には「近々発売予定の『5G Modem-RF』システムと『Snapdragon Mobile Platform』のティアー(8ティアーから4ティアーまで)の全てで利用可能」になるという。こうしたサポートにより、スマートフォンだけでなく、コンピュートや自動車、IoTといった分野の他のデバイスでも衛星接続機能が利用できるようになるとしている。
ただし、上述したスマートフォンメーカーが発売するデバイスの具体的な機種名は今のところ発表されていない。
Snapdragon Satelliteによって、携帯電波が届かない、あるいはWi-Fi接続が利用できない際に、緊急時の双方向メッセージングやSMS通信が可能になる。なお、このソリューションは、Lバンドで地球全土を網羅するIridium Communicationsの低軌道(LEO)衛星コンステレーションを使用している。
Qualcommの製品管理担当バイスプレジデントであるFrancesco Grilli氏は発表の中で「HonorとMotorola、Nothing、OPPO、vivo、シャオミとの長年の関係は、技術革新とともに、コンシューマーに比類なき接続体験をもたらすことに根ざしている」「Snapdragon Satelliteを次世代のデバイスに搭載することで、当社のパートナー企業は成熟した商用グローバルLEOコンステレーションの力を活用した衛星メッセージング機能を提供できるようになる。その結果、世界中の顧客は、屋外で緊急サービスプロバイダーに加えて、家族や友人とも連絡を取れるようになる」と述べた。
衛星を介した通信機能をスマートフォンに搭載するという動きは急速に拡大している。Appleの「緊急 SOS」サービスと位置追跡サービスは、GlobalstarのLEOコンステレーションを利用し、米国とカナダ、フランス、ドイツ、アイルランド、英国において「iPhone 14」で利用できる。また、Bullitt Groupは、「Bullitt Satellite Connect」と、堅牢性を売り文句にした「CAT S75」スマートフォンとともに、最近のiPhoneや「Android」搭載デバイスに衛星通信機能を追加するBluetoothデバイス「Motorola Defy Satellite Link」を発表している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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