「Echo Studio」は、Eコマース大手のAmazonが2019年秋に発売して以来、同社の中で最も高価かつ高機能なスマートスピーカーのモデルとなっている。2022年の終わり頃にはその新世代モデルが発表されると多くが予想したものの、実際には既存モデルの空間オーディオ処理を改良し、低音を強化してサウンドの明瞭化を図ったほか、新たにホワイトモデルを追加するにとどまった。
というわけで、1年前に、Echo Studioが未来の筆者のホームエンターテインメントの主役になっていると誰かに言われていたら、筆者は笑い飛ばしていただろう。だが、わが家が「HomePod mini」を中心に据えた「HomeKit」派だとしても、Echoスピーカーの購入には反対だとは、もう言えなくなった。
確かに、筆者が「Alexa」をわが家に迎えたのは、「Siri」と並べてみて、音声アシスタントとしての性能を比較する、ただそれだけの目的だった。
だが結局、Echo Studioはわが家のリビングルームで中心的な存在になりおおせた。テレビをつけて家族で映画を見るときには、リッチでパワフルな疑似サウンドバーとして機能しているし、スピーカーとしても頼っている。Alexaが音楽を再生してくれるし、子どもたちが「パーティーの時間!」と言えば、上にあるスマート照明の色を変えてくれる。
ゆっくりとだが確実に、わが家はEchoシリーズのスピーカーだらけになっている。「Echo Dot」に「Echo Show」。とどめになったのが、数週間前に約3.6kgのAmazonの箱で届いたEcho Studioだ。
Echo Studioは、Amazonの最新ハイエンドスマートスピーカーだ。3Dオーディオ、「Dolby Atmos」、ハイファイサウンドを搭載し、Alexaも内蔵する。そのうえ、「Zigbee」と「Matter」の両規格に対応したスマートハブとして、スマートホーム機器も制御できる。
大きさ | 206x175x175 mm |
重さ | 3.5kg |
スピーカー | 5.25インチウーファー、2.0インチミッドレンジスピーカー、1.0インチツイーター |
アンプ | 最大出力330W、24ビットDAC、帯域幅100kHz |
接続 | デュアルバンドwifi、Zigbee、Bluetooth対応 |
Echo Studioの巨体を箱から取り出すのは、ひと仕事だった。いつもの筆者なら、届いた商品の大きさに文句を言う人を見ると、商品説明に寸法が書いてあるのに、とバカにするところなのだが、今回は自分がそうなってしまった。Echo Studioが、しゃれたフルサイズのスピーカーなのは間違いない。だが、やはりかなり大きい。それに、重い。
ただし、設置面積の大きさは、筆者にとってはそれほど問題にならない。今回は、プラスチックの梱包材が省かれている点も評価せざるを得ない。本体は、再利用可能な布製のAlexaバッグに入って段ボール箱に収まっていた。
筆者が選んだのは、Echo Studioの新しい色、グレーシャーホワイトだ。自宅に置いてみると、きれいでスタイリッシュだし、今までのチャコールより、いくぶんモダンに見える。黒いスピーカーは、2000年代はじめ頃の建売住宅でよく見かけた古いサブウーファーを思い出してしまうので、カラーバリエーションが増えるのは歓迎だ。
Echo Studioは、小さい棚に収まるようには作られていないし、小さい観葉植物の隣に隠しておくこともできない。目的を果たそうという存在感がある。音響調整された3DのDolby Atmosオーディオを部屋いっぱいに流すという役割を担っていることを考えれば、仕方の無いことだ。
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