MSのActivision買収はソニーとの競争を阻害する可能性--英監視当局が指摘

Katie Collins (CNET News) 翻訳校正: 矢倉美登里 長谷睦 (ガリレオ)2023年02月09日 12時39分

 MicrosoftのActivision Blizzard買収計画はゲーマーに不利益をもたらす可能性があるとの懸念を、英国の競争監視当局が現地時間2月8日に明らかにした

Activision BlizzardとMicrosoftのロゴ
提供:Hakan Nural/Anadolu Agency via Getty Images

 この買収により、クラウドゲーム分野でのMicrosoftの力が今まで以上に高まり、高価なゲーム機を購入する経済的余裕がない、英国に住むゲーマーの利益を損なう恐れがあると、英国の競争・市場庁(CMA)は声明で述べている。さらに、この買収でMicrosoftの「Xbox」とソニーの「PlayStation」間で繰り広げられている競争が弱まる可能性もあるとの見方を示した。

 MicrosoftとActivision Blizzardが687億ドル(当時のレートで約7兆8800億円)での買収を発表したのは、2022年1月のことだった。これが予定どおりに実現すれば、「Xbox」を擁するMicrosoftは世界最大級のゲーム会社を支配下に置くことになる。だが、同買収は、複数の方面でその成立が脅かされる事態に直面している。米国の連邦取引委員会(FTC)や、欧州連合(EU)でこの問題を調査している欧州委員会も、買収によりMicrosoftに並外れた力がもたらされれば、ゲーム業界での競争が失われるとの懸念を表明している。

 Microsoftのコーポレートバイスプレジデントで次席法務顧問のRima Alaily氏は声明で、同社はCMAの懸念すべてに対処する、効果的かつ容易に実施可能な解決策を提供すると述べた。

 CMAが提示する解決案には、主力ゲームタイトル「Call of Duty」を開発している部門の分離や、BlizzardからのActivision自体の分離などが含まれる。Microsoftは今後数週間以内に、独自の解決策をCMAに提示し、精査を求めるとみられる。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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