グーグル、「ChatGPT」対抗の独自AIチャットボットをテスト中か

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 編集部2023年02月06日 10時08分

 Googleは「ChatGPT」に似た人工知能(AI)チャットボット「Apprentice Bard」をテストしていると、CNBCが先週報じた。

Googleの看板
提供:Stephen Shankland/CNET

 そのAIチャットボットは、近いうちに公開される可能性がある。Googleの最高経営責任者(CEO)であるSundar Pichai氏は、芳しくない結果に終わった第4四半期決算を報告する中で、Google独自のAI言語モデルツールを「数週間または数カ月のうちに」公開する計画を明らかにしていた。

 ChatGPTは、インターネット上の非常に広範なデータでトレーニングされた、大規模言語モデルを利用している。この種のモデルには、Googleが発明した「Transformer」というニューラルネットワークアーキテクチャーが採用されている。ChatGPTは、ソフトウェアを記述したり、試験に合格したりといった、さまざまなことをこなすその能力で、その結果は誤っていたり誤解を招いたりする場合もあるものの、一躍IT業界のスポットライトを浴びるようになった。

 同社はQ&A形式で使えるデスクトップ検索の新たなデザインもテストしていると、CNBCは報じている。Google Researchの責任者であるJeff Dean氏は、2022年のミーティングで従業員らに対し、Googleは、悪い回答を返すAIの「レピュテーション(評判)リスク」を回避するために、より保守的なアプローチをとっていると述べていた。

 Googleが2017年に発表したTransformerはそれ以来、世の中に存在する複数の最大規模のAIシステムに欠かせない要素となっている。NVIDIAの「H100 Tensor Core GPU」は、少なくとも公開されている速度テストでは、AIアクセラレーションの分野で最高水準の性能を誇り、Transformerのトレーニングを高速化する仕組みを備えている。

 AIに革命をもたらした大規模言語モデル(LLM)は、ChatGPT、Googleの「LaMDA」やそれよりも新しい「PaLM」のほか、AI21 LabsAdept AI LabsCohereなどの企業が提供する言語特化型のシステムに役立っている。一方、箱の積み上げや、新薬開発のための汎用データの処理など、他の処理にも利用されている。LLMは特にテキスト生成に長けており、質問に対する回答に利用できるのはそのためだ。

 Googleは、責任あるAIと機械学習(ML)技術を目指すプログラムを進めている。「MLモデルと製品を、責任ある倫理的な形で構築することが、われわれの中核的な目標であり責務だ」と、Google Researchのバイスプレジデントを務めるMarian Croak氏は、1月の投稿で述べていた。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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