グーグル、「Pixel 7」シリーズに無料VPNなどの新機能を提供開始

　Googleは米国時間12月5日、「Pixel 7」および「Pixel 7 Pro」に対する複数の新しいソフトウェア機能の提供を開始した。10月にこれらの端末をリリースした際に発表していた、無料VPN機能も含まれている。

提供：Andrew Lanxon/CNET

　VPN機能のほかに、通話時のバックグラウンドノイズの低減や、Googleの「レコーダー」アプリ内の話者のラベル付けなどの機能が提供開始された。

　Googleは、独自の新しいソフトウェア機能によって「Pixel」スマートフォンを競合製品と差別化する取り組みを続けており、VPN機能もその流れをくむ動きだ。Pixel 7やPixel 7 Proを所有していないユーザーは、「Google One」サービスのプレミアムプランに加入しなければ、同機能は利用できない。同プランは月額9.99ドル（日本では1300円）で、2TBのクラウドストレージなどの特典を含む。

　今回の新しいソフトウェアアップデートにより、Pixel 7とPixel 7 Pro向けに「Clear Calling」という機能も提供開始された。Googleによると、通話時にバックグラウンドノイズを最小限に抑えて、通話相手の声を聞こえやすくするという。この機能もVPN機能と同様に、これまでに発表されていたものだ。

　そのほかに、旧モデルのPixel端末も対象とした新機能も提供される予定だ。その1つが、Googleのレコーダーアプリで録音音声をテキスト表示する際、複数の人が会話をしている場合に話し手が変わるたびにラベルが表示されるようになるという機能だ。この機能は「Pixel 6」以降に提供される。また、「Pixel Buds Pro」とペアリングする場合に空間オーディオに対応できるようになる。この機能は、最新端末であるPixel 7とPixel 7 Proに加えてPixel 6シリーズにも2023年1月に提供開始される予定だ。また、プライバシーとセキュリティツール用の新しい設定ハブが、「Pixel 4A」以降の端末を対象に提供され、2022年12月3日の国際障害者デーを記念した新しい壁紙が、「Pixel 3」以降の端末を対象に提供されるようになった。

　これと同時にGoogleは、「Pixel Watch」にも新機能を提供開始した。「Fitbit」の「睡眠プロフィール」機能や、天気や連絡先を表示する新しいタイルなどだ。Pixel Watchを10月にリリースした際にGoogleが発表していた転倒検出機能は、2023年に提供される。

　Googleは通常、Pixelスマートフォンの新機能を、およそ数カ月ごとに提供する「Feature Drops」によってリリースする。このようなソフトウェアアップデートは、Pixel 7シリーズにとって特に重要なものである。サムスン、OnePlus、Motorolaなどが提供する「Android」搭載の競合端末に加えて、2021年モデルのPixel 6やPixel 6 Proとの差別化を図るためのさらなる手段となるからだ。Pixel 7とPixel 7 Proは、刷新されたデザインに新しい「Tensor G2」プロセッサーを搭載し、カメラ性能も向上しているが、主には前世代からの漸次的なアップグレードにとどまっている。