「Android」のメッセージアプリ、グループチャットもE2E暗号化へ

Stephanie Condon (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2022年12月05日 10時57分

 Googleは米国時間12月2日、「Android」の「メッセージ」アプリで、グループチャットにおけるエンドツーエンドでの暗号化機能をテストしていることを明らかにした。

スマートフォンを使う人
提供:Getty Images

 Android搭載スマートフォンを所有しており、オープンベータプログラムに興味があるユーザーは、同アプリのヘルプセンターページから参加することができる。

 メッセージアプリを用いた1対1でのやり取りは既に、エンドツーエンドで暗号化されている。

 Googleのグループ製品マネージャーでメッセージアプリを担当するNeena Budhiraja氏は暗号化について、「意識するような話ではない――これはテキストを使う人が気にするべきことではなく、期待することでしかない」と同社ブログに記している。

 Googleは新たな機能を発表する一方で、モバイルOS分野における最大のライバルであるAppleがRich Communication Services(RCS)プロトコルではなくSMSのサポートにとどまっているのは残念なことだと改めて表明した。RCSは、SMSとMMSの後継としてAndroidに搭載されているが、Appleが同プロトコルを採用して「iOS」に搭載する可能性は低そうだ。

 Budhiraja氏は、SMSではRCSのようなエンドツーエンドの暗号化ができないと述べた。また、RCSを使えばリアルタイムでの入力インジケーターや既読通知といった、テキスト送信まわりの拡張機能も可能となっている。

RCSを採用する企業のロゴ
「モバイル業界の大半はRCSを採用している」とGoogleは強調している
提供:Google

 Googleは8月、AppleにRCS採用を促すキャンペーンを立ち上げ、#GetTheMessageというハッシュタグを付けてツイートするよう呼びかけた。Budhiraja氏は、「Appleが#GetTheMessageというメッセージを受け取ってくれれば、われわれはメッセージという世界における『緑色の吹き出しVS.青色の吹き出し』という問題の解消を待たなくても済むようになる」とした。

 しかしAppleは、自社の「iMessage」アプリに数多くの便利な機能を追加してきているため、RCSへの切り替えには関心がないと明言している。Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏は9月のイベントで、Androidデバイスとのテキストメッセージのやり取りに不満があるなら、相手に「iPhone」を買ってあげればいいと示唆していた。

 Cook氏はその際、RCSに関して「現時点で、それに多くのリソースを割いてほしいという要望はユーザーから寄せられてきていない」と述べた。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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